妻と前夫は今も親密だったことを知りショックを受けた42歳夫 さらに腹が立った彼女の釈明、でも自分でも大馬鹿だと思う出来事が
前編【出会いは定食屋、惚れた相手は“スナック勤めのシングルマザー” アラフォー男性に結婚を決断させた29歳の時の“あやまち”】からのつづき
荒川輝司さん(42歳・仮名=以下同)が3年前に結婚した相手は、女手ひとつで5歳の娘を育てる英美里さんだった。昼の仕事に加え夜もスナックを掛け持ちする彼女に惹かれた彼は、出会って1カ月も経たずに求婚。「自分に正直に生きたい」と決断を急いだ背景には“長男だから親のめんどうを見なければならない”という考えに囚われ、婚約者を死に追いやってしまった後悔があったためだ。
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輝司さんは結婚を機に実家を出た。前回と同じ轍を踏みたくなかったからだ。親も英美里さんとの結婚には反対しなかった。「もういい年なんだから好きにしなさい」と言ってくれた。3人での暮らしは、大きなトラブルもなく始まった。英美里さんは家事全般にわたって苦手だったが、彼は文句ひとつ言わなかった。英美里さんが娘の栞さんに愛情を注いでいるのがわかっていたからだ。
「とはいえ、娘の人生は始まったばかり。他の家事はともかく、僕は料理だけはちゃんとしてほしかった。人間、どんなときも体が資本ですから、娘にはちゃんとしたものを食べさせてと言っていたのですが、英美里は朝は菓子パン、昼はファミレス、夜はスーパーで惣菜を買ってくる。以前と違って時間があるのだから、夕飯くらいちゃんと作ろうと声をかけ、週末は僕が作り置きもしていたんです。ただ、彼女は自分自身があまり食に興味がなかった。だから作る気もない」
「家庭の味」を知らない英美里さん
説教にならないよう気を配りながら、英美里さんに料理をしようと言い続けたが、なかなかわかってもらえない。英美里さん自身が、「家庭の味」を知らないからだ。
「彼女もシングルマザー家庭で育っているんですよね。母親は水商売で稼ぎ、英美里が小学校に上がってからはどうやら愛人として生きていたようです。何をして稼ごうがかまわないんだけど、彼女の母親もまったく料理をしない人だった。英美里はそれでいいと思っていたんでしょう。今は外食のほうがお金もかからないと言っていたけど、僕自身は実家生活が長かったから、やはり夕飯くらいは家でゆっくり食べたかった。『だから家で食べてるでしょ』と英美里は買ってきた惣菜をパックのまま出してくる。いや、作ろうよと言うと、できたもののほうがおいしいからと言われてしまう。それでいて僕が作り置きすると、『おいしい』と大喜びする。悪気がないのはわかっているんですけどね、こっちが過労で倒れそうでした」
そのうち、彼女は「友だちと会ってくる」「昔の友人から相談されて」といろいろ理由をつけて出かけるようになった。遅く帰ってくるわけではないが、娘を連れ回していることもあって彼は心配した。あるいは夕飯についていろいろ言うから、夜、家にいたくないのかもしれないと疑うこともあった。
「週に1回くらいはそういうことがあり、そのうち彼女は『私も働こうかなあ』と言い出した。退屈だったら、料理学校にでも行ってみたらと勧めたんですが、それには興味を示しませんでした。夜帰ってきて英美里がいないと寂しいから、夜の仕事はやめてほしいと言うと、わかったと。その後も働いてはいなかったけど、ある週末、娘を置いて出かけると深夜まで帰ってこなかった。さすがにどこで誰と過ごしていたのか聞きました。すると彼女は『前の夫に会っていた』と。どういうこと、と目が点になりました」
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