糸引く「デスマフィン」騒動で思い出す、ネット上を席巻した「食品・飲食トラブル」 伝説の「スカスカおせち」に、大人気商品への「ゴキブリ混入」問題も…

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サークルのノリかよ

【「スカスカおせち」騒動】
 2010年末、ネット界を席巻したのがこの騒動。「バードカフェ」がクーポン共同購入サイト「グルーポン」で販売したおせち料理が、元々の広告画像とは異なり「スカスカ」だと猛烈に批判を浴びたのだ。さらには「蓋を開けた瞬間すっぱい臭いがした」といった証言もあった。

 本来2万1000円の「33品・3段の豪華おせち」が、クーポンを使えば半額で買えるゾ! と評判になった。広告ではお頭付きのエビやイクラ、アワビなどが9等分された仕切りにギッシリと入っている様が紹介されたが、実際は4等分され、中身がスカスカ。「食べログ」に投稿された写真は「スカスカおせち」と呼ぶにふさわしいものであった。

 中身にしても「才巻海老の白ワイン蒸し」はバナメイ海老だったり、キャビアと称したものはランプフィッシュの卵。鹿児島産黒豚の京味噌漬けはアメリカ産豚肉を使用。焼き蛤に至っては入れていなかったのだ。

 しかも、若い従業員が髪の毛混入を防ぐ帽子もせず楽しそうにおせち詰め作業をしている風景をツイッター(現X)に投稿していたことから、「サークルのノリかよ」「この後どうなるかもしらないでw」的ツッコミも入った。この時は「6Pチーズ」も入っており、これが手抜きの象徴とされ、6Pチーズがネタ扱いされ、エラく風評被害を被るに至った。

パッケージ騒動

 グルーポンとおせちを巡っては、2014年11月13日にITmedia Newsが「もう“スカスカおせち”と言わせない――GROUPONが4年ぶりおせち販売、“ぎっしり”“遅れず”配送へ」という記事を出し、グルーポンが取引先の見直しをしたことを伝えた。

【コンビニチェーン「恵方巻ノルマ」騒動】
 毎年1月頃からのネットの風物詩といえば、恵方巻きに関するコンビニ従業員からの悲鳴である。各社が従業員に予約獲得のノルマを課し、家族や親戚や友人に頭を下げて予約してもらった、といった報告をするのである。

 そしてその度に「コンビニが無理矢理作り上げた文化だ」や「恵方巻なんて関西にしかない風習だったろうになんで全国的になったんだ」といった指摘がなされ、それに対して「かつて大阪の海苔の組合が販促のために始めた」といった蘊蓄を述べる者が登場する。そして、節分が終わると、廃棄された恵方巻の画像が投稿されるところまでが様式美として存在するのである。

【セブン-イレブン「パッケージ騒動」】
 コンビニ最大手・セブン-イレブンはとかくパッケージについてネットで叩かれがちな存在である。「パッケージ詐欺」と言われる手法なのだが、一つは「上げ底」である。グーグル画像検索で「セブンイレブン 上げ底」で検索すれば多数画像が出てくるが、とにかく量を少しでも減らす努力が凄まじいのである。いくら値上げに抵抗感がある日本人とはいえ、さすがに「値上げしていいから、量を増やしてくれ」という要望が出る。

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