華原朋美がいつまでも「お騒がせタレント」から抜け出せない“本当の理由”とは? 「鬼レンチャン」出演辞退で垣間見えた、テレビへのこだわり
「盛り上げている」つもりなのは本人だけ? いつまでもハイテンションとTKネタという禁じ手に走るお笑いセンスの無さと頑固さ
歌手として再評価されることを願う朋ちゃんの、高い歌唱力は健在だ。それは「27時間テレビ」で丘みどりさんとタッグを組んだ、「鬼レンチャン」の成功でもきちんと証明されている。ただ、「I‘m proud」の歌唱後に「小室さーん! 大好きだよー! 小室さーん! ありがとー!」と絶叫した時はさすがに興ざめしてしまった。彼女が持ちうる最強の「つかみネタ」というのはわかるが、まだそのネタで引っ張るのか、結局のところ歌手ではなくお騒がせタレントという扱いでいいのか、と疑問に思ってしまう。
朋ちゃんはこの企画での振る舞いも、「番組を盛り上げるため」だったと主張している。視聴者から心配の声が上がったという記事をリポストする形で、「ネタなんで笑それとテンション上がるの当たり前です」と説明。冷静に対応している意識があるだけに、ネットニュースでの「異常者扱い」には不満があったこともブログには記している。
しかし企画内では、「今、どのテレビ局でも歌える場所がなくて」と苦悩を吐露する場面もあった。どの放送局もカラオケ番組ブームなのに、歌のうまい朋ちゃんが呼ばれないのはなぜなのか。それは彼女が思うほど、「番組を盛り上げ」てはいないからではないだろうか。
朋ちゃんの言う「盛り上げ」キャラはここ数年、「ハイテンション」と「TKネタ」で押し通している。最近はスカートをまくって踊るなど、はしたない仕草が加わることもあった。
禁じ手ばかりを繰り出す姿に、大笑いする視聴者もいるだろう。でも、ぎょっとしている人も少なからずいるのではないだろうか。
それでも朋ちゃんはTKの名を絶叫し、目をむいてMCに絡み、奇妙なダンスをする。百戦錬磨の芸人たちがいさめようが、ネット民から不安視されようが、これが私の盛り上げ方なんで、とかたくなに変えない。そして思ったように受け入れられなければ、突然不満をぶち上げる。これでは各局とも、怖くてオファーできないだろう。歌姫にタフさは必要だが、どうも変な方向に強情すぎる感が否めないのである。
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