阿部巨人 ウォーカーは巨人の当てが外れてパ・リーグへ…新戦力「高橋礼」「泉圭輔」投手の意外な評価

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DH制の恩恵で覚醒する

 巨人から戦力外通告を受けた投手・鍬原拓也(27)が、福岡ソフトバンクホークスと育成契約を交わした。共に新任の巨人・阿部慎之介監督(44)とソフトバンク・小久保裕紀監督(52)は、オフの戦力補強に早くから動いている。巨人からは、アダム・ウォーカー(32)がソフトバンク入りを決めている。

「ソフトバンクの救援陣は充実していますが、リバン・モイネロ(27)が先発に転向するかもしれません。22年に49登板13ホールドを挙げた鍬原にもチャンスはありそうです。小久保監督が探していたのは、右の大砲タイプです。21年12月に巨人に入団したウォーカーは巨人では守備に難があって出番が激減しましたが、パ・リーグには指名打者制(以下=DH)もあります。今季、元巨人のグレゴリー・ポランコ(32=千葉ロッテ)がDH制の恩恵を受けて、パ・リーグ移籍1年目でいきなりホームラン王のタイトルを獲得しました。来季は、ポランコとウォーカーが本塁打王争いを繰り広げる可能性もあります」(ベテラン記者)

 DH制の恩恵を受けた選手の話を聞かされると、原辰徳前監督(65)の提言が思い出される。19年の日本シリーズで対ホークスに屈辱の4連敗を喫した時のことだ。

「セ・リーグにはDH制がないからね。DH制を使うべきだろう。相当差をつけられている感じがある」

 当時、原氏は投手が打席に立つことの負担も挙げ、「レギュラーが9人から10人に増える。少年たちだっていいと思う」とDH制の必要性を訴えていた。だが、それから約4年が経過した今も、セ・リーグは9人制を続けている。他のセ5球団からは共感も同調も得られなかった。

「翌年12月のセ・リーグ理事会で、巨人の山口寿一オーナーが21年シーズンの暫定的導入を文書で提案しましたが、実現しませんでした。コロナ禍もあり、投手の負担軽減や、多くの野手が出場機会を得ることによるチーム強化などを理由に挙げました。セパ交流戦でもパ・リーグに負け越すことが多く、時間を掛けた議論がされると思ったんですが、見送られてしまいました」(前出・同)

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