中日・高橋周平(29)「契約年数」公表は移籍の秋波? 「今の人の下ではやりたくない」で大野雄大との“同時FA”にスタンバイ

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立浪監督の就任を機にキャリア暗転

 中日の高橋周平内野手(29)が11月21日に契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸6750万円で更改した(金額は推定)。10月19日付の「デイリー新潮」で契約は来季までの複数年としていた通り、記者会見では昨オフに2年契約を結んでいたことを明かした。今オフに海外フリーエージェント(FA)権を取得しながらもトレードでの放出が囁かれるなど不透明だった契約を自ら公表したことに、さる在京球団の編成担当は「来オフにはFAになれることを今のうちに周知することで、他球団が早めに自分の獲得を検討しやすくしたのではないでしょうか」と秋波を送られたと受け止めているのだが……。

 高橋周は会見の冒頭、代表質問した地元テレビ局関係者から加藤宏幸球団代表との交渉でのやり取りを尋ねられたが、返答は実に歯切れが悪いものだった。加藤代表からの言葉を問われると「いやー、あんまり深い話はしていないですからね……」と言葉を濁し、さらに自身から同代表に話したことについては「深い話、してないんで特にないですけど……。チーム的なことは話していないんで……。個人的なことは話しましたけど……」と語るにとどめた。

 会見に出席した番記者が証言する。

「奥歯にものが挟まったような、何かを隠している言い方でした。そんな中でも“個人的なこと”は話したということでしたから、自身の起用法に対しての意見はしたんだろうな、と」

 高橋周は2012年に東海大甲府高(山梨)からドラフト1位で中日入りした。チーム一筋にプレーし、21年には自身最多の137試合に出場。レギュラーに定着したかに見えた。

 だが、22年、立浪監督の就任とともにキャリアは暗転する。石川昂弥内野手を正三塁手に育てるチーム方針の下、昨季78試合、今季は86試合と出場機会が激減。今季は打率2割1分5厘、14打点、本塁打はプロ入り後初めてゼロに終わった。

中日にいればさび付く

 高橋周は会見で途中出場が多かった今季について、ベンチの起用法に苦悩をにじませた。

「数字的にも全然(好成績が)出ていないですし、まあ本当に何かしたかなっていう1年でしたね。いつ代打で出るかも分からなかったですし、自分の打撃の状態がどうなのかってのも分からなかったので、毎日出るって分かっていれば気付けたこともあった。(起用が)どうなっているのかっていうのが難しかった。これじゃ駄目だというのが自分でも理解できなかった」

 来季も、21年春季キャンプの臨時コーチ時代から、高橋周への評価が芳しくなかった立浪監督の冷遇は変わりそうにない。前出の編成担当が語る。

「球団は昨秋に続き、今秋のドラフトでも立浪監督の要望を受けて即戦力の内野手を獲得しています。高橋周を主力として扱う考えはないでしょう。来年の開幕時は30歳になっていて、このままだとさび付く。(他チームに)出るなら一日も早いほうがいいですね」

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