「先生が好きになりました」 映画「続・人間革命」で池田大作を演じたあおい輝彦 「犬神家の一族」を抑え、76年邦画配収1位に輝いたウラ事情

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「宗教団体のPR映画ですからね。学会の成り立ちを紹介し、戸田城聖氏らがいかに苦労したかを描いているわけですから、学会のイメージを良くすることに有効でした。最近は折伏する時に『久本雅美も会員なのよ』なんて誘ったりするわけですが、当時は有名人も多くなかった。学会には無関係とはいえ、有名どころが出演することでイメージアップにも役立ったと思います。学会員は折伏しようという人や折伏した人を連れて行って一緒に見たりするわけですから、何回も見た人もいるわけです」(乙骨氏)

 そんな学会員にタダ券を配布したりしたのだろうか。

「タダ券なんて配るわけがないじゃないですか。映画で学会をPRして、学会員からは金も取る。一石二鳥です」

 さらに、76年に公開された「続・人間革命」は前作のキャストに加え、原作の主人公である山本伸一(池田大作)がついに登場。演じたのは、元ジャニーズで映画初出演のあおい輝彦だった。

 女性セブン(1975年7月23日号)には、池田氏を訪ねたあおいとの対談が掲載されている。一部を抜粋しよう。

私の若い頃にそっくり

会長:ウチの女房も子どもも君のファンなんですよ。奥さんはお元気ですか?

あおい:ハイ、おかげさまで。先生はもっとこわい方かと思っていましたが、お会いして、先生が好きになりました。

会長:本当に君は私の若い頃にそっくりですね。体つきといい、目元といい……ただ君は美男子、私は好男子だけどね、ワハハハ。伸一君、思う存分ガンバってすばらしい映画にしてください。

 何がおかしいのかよく分からないが、役者を捕まえて自分とそっくりなどとはなかなか言えるものではない。

「当時は、池田氏がロケの現場を陣中見舞いに訪れた、なんて記事も見ました。現役の会長がモデルとして出演する映画ですからね、学会としても失敗は許されなかったのでしょう」(乙骨氏)

「続・人間革命」は配収16億700万円で前作を上回った。さらに、76年の邦画1位となり、大ヒットした「犬神家の一族」(配収15億5900万円)を2位に下した。あおいも佐清役で出演していた「犬神家」、池から足を突き出したポスターは鮮明に覚えている方も多いだろうが、まさか「続・人間革命」が邦画のトップだったとは……。

「それが学会という組織なのです。もともと日蓮正宗の信徒団体に過ぎなかった創価学会は、こうした成功もあって池田氏の思い上がった発言が正宗側との対立を深め、ついには破門されること繋がっていくのです」(乙骨氏)

デイリー新潮編集部

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