「私人逮捕系YouTuber」がまた逮捕 「でっち上げ覚醒剤売買の現場」に呼び出され逮捕されそうになった50代元受刑者の告白「警察もメチャクチャでした」
尿検査まで要求された
Y氏は、彼らの言うことを鵜呑みにした警察も許せないと憤る。
「交番に連れて行かれ、荷物検査にも素直に応じて、何も出てこなかったにもかかわらず尿検査まで要求してきた。『何の権限があってそこまでするんだ』と訴えても、私の“前科”を理由にしつこく応じるよう要求してくるのです」
逆にY氏は、自分が受けた被害を訴えた。彼らにハメられ、呼び出された経緯を説明し、衆人の前で羽交い締めにして地面に叩きつける行為こそ立派な犯罪ではないか、と。
「けれど、警察はそれについては聞き入れてくれないのです。彼らの側に立って、ずっと私のことを捕まえようとしていました」
Y氏は40分ほど交番で拘束されたが、弁護士を呼ぶと解放された。その間、3人は交番の外で待っていたという。そして成功したと思ったのか、動画を配信した。
「覚醒剤所持犯として薄いモザイクがかけられた私の素顔は、瞬く間にネット空間に拡散されてしまった」
「なぜこんな辱めを受けなくてはならなかったのか」
Y氏の知人が今野容疑者側に抗議文を送ると、その後、動画は削除されたという。だが、一連の仕打ちについてY氏は納得していない。
「なぜ自分は、こんな辱めを受けなければならなかったのか。再生回数を稼いで注目されたいという私欲のために、無関係な人間を貶めようとした彼らを絶対に許せません」
Y氏は今野容疑者らから受けた暴行被害について亀有警察署に相談し、現在も同署が捜査中だ。前出の記者は、立て続けに私人逮捕系YouTuberが逮捕されたのは、「私人逮捕系を野放しにしたままでは社会秩序が乱れるという危機意識を警察上層部が持っていることの現れだ」と指摘する。
果たして、やりたい放題やってきた無法者たちはこれで懲りるのか。