拘置所にいる工藤會の野村総裁にアイロンがけのシャツが連日差し入れされている

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アイロンがけのシャツ

「9月27日に福岡高裁で行われた被告人質問では、引き続き野村総裁は無罪を主張しましたが、他方、田上会長は看護師刺傷と歯科医師刺傷の2つの事件に関して、“傷つけるように指示した”と一転して関与を認めています。田上会長は主張をひるがえした理由について、“総裁は父親のような存在”“総裁は被害者の名前すら頭にないだろう”“自分の判断で総裁まで巻き込んでしまって申し訳ない”“何も知らなかったのに死刑になってしまった。本当のことを言おうと思った”と説明しました」(同)

 ところで、野村総裁は殺人などの容疑で逮捕されてからすでに9年が経過し、この間、保釈などで社会に一度も戻っておらず、今後もその機会はないかとみられている。社会にいるときは若い衆がすべてを担ってくれていた身の回りのことについてはどう処理しているのだろうか?

「枝(傘下組織)の若い衆を中心に差し入れなどを毎日続けているとのこと。タオルやシャツなど身につけるものについては、すべてアイロンをあてて差し入れをしているとも聞きました」(先の竹垣氏)

引き取って洗濯も

 アイロンをかけていようがいまいが拘置所側のチェックは容赦なく、野村総裁の手元に届くまでにはクシャクシャになっていても不思議ではなさそうだが……。

「まぁ気持ちの問題なのでしょう。Yシャツに強めにアイロンを当てていれば、その跡はなかなか消えないでしょうし、その思いが野村総裁に伝わるということなのでしょうね。恐らく若い衆は、野村総裁が身につけたものを宅下げ(引き取り)して洗濯もしているはず。そういった点からも野村総裁が進行中の控訴審で主張したような“工藤會との距離”は感じられず、むしろ依然として組織が敬意を表し、サポートを続けている印象を持ちますね」(同)

 被告人質問で野村総裁は工藤會からの脱退を、田上会長はその職を退く意向を表明していたが、新しい人事を見る限り、2人は共にそのポストにとどまっているようだ。加えて1審段階で野村総裁は、「このポストは名誉職に過ぎず、上意下達の指示系統から外れている」と主張したが、1審では否定されている。「アイロンをかけての差し入れ」の事実もまた、野村総裁の工藤會内での存在感を物語っていると見られる可能性があるだろう。

デイリー新潮編集部

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