「岸田政権の終わらせ方」を模索し始めた首相の奇策 「国民をバカにするな」の繰返しは回避できるのか

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さすがに減税すれば国民はなびくはず

 来年9月の自民党総裁選での再選を確実にするため、それまでに解散に打って出て勝利するというのが岸田文雄首相の政権戦略だった。しかし、折からの内閣支持率の急低下で、それがままならない状況となっている。岸田首相では選挙を闘えない、選挙の顔に首相はふさわしくないとの声が今後大きくなって行くことも想定される中、首相自身、ある決断をしたのだという。

「今回打ち出した所得税減税は岸田首相にとって乾坤一擲と言うか、これをやればさすがに国民も政権支持になびいてくれるだろうと考えていたものでした。減税は政権運営に大きく影響力のある財務省との関係が悪くなりがちです。ただ、たとえ返り血を浴びても減税に打って出なければならないほど岸田官邸が追い込まれていたことも事実です。が、それくらい思いを込めたはずの減税でもまるっきり国民の支持を得られなかったことに、当然ショックを受けているようです」

 と、政治部デスク。

奇策の中身とは?

「年が明ければ悪いところを国民が忘れてくれるのではないかという楽観論を抱きつつ、どこかのタイミングで支持率回復できないかと模索しているところですが、一方で政権をどう終わらせるかということも岸田首相は見据え始めたようです」(同)

 それは具体的にはどういうことなのだろうか。

「最後までできる限りやれることをやって闘って散るのか、影響力を残して去ることでキングメーカーとしての将来を確保しておくのかということになります。もちろん、選挙の顔として期待されて首相になったにもかかわらず結局追い込まれて解散せざるを得なくなり、政権を民主党に明け渡した麻生太郎元首相が今やキングメーカーとして君臨しているという状況もあるくらいなので、どうすれば正解か、確実なルートがハッキリしているわけではありませんが」(同)

 そんな中で極めてハードルが高いながら構想されているのが、憲法改正の是非を問うという奇策なのだという。

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