「マッサージと称して上司が女性社員の足を触る」「残業が月120時間を超えるのもざら」 「レバテック」の親会社のブラックな実態を社員が告発
病歴を理由に紹介拒否
加えて業務である人材紹介の面でもこんな話が。
「求職者との面談で、既往歴を聞き出すためのマニュアルが社内で共有化されています。通院歴、病名、通院ペース、服薬の有無等の質問項目に加えて会話の流れまで、細かくマニュアル化されているのです」
だがしかし、
「既往歴や過去の犯罪歴といった個人情報は、個人情報保護法において“要配慮個人情報”と規定されており、職業紹介をしている事業者は求職者の同意なく病歴を聴取・公開したり、それをもとに紹介を拒否することは本来できません」
なのに同社では、精神疾患などの既往歴まで細かく求職者から聞くことが事実上義務付けられているうえ、
「求職者の氏名や職歴などと一緒に、既往歴も社内で誰でも閲覧できる状態です。病歴を理由に紹介拒否とすることも多々あります」
実際、面接で病歴を聞かれた求職者が言う。
「1対1のオンライン面談であいさつをするや否や、即座に“これは皆さんにお聞きしているのですが、過去に休職歴がありますか”と聞かれました。正直にあると答えると、“それはメンタル系ですか”と……」
その後、病名や通院頻度まで質問されたうえ、
「面接の担当者が、既往歴を紹介先のすべての企業に伝えると言い出したので驚きました。しかも、その場で抗議したのに、聞き入れられませんでした」
「管理不足がございました」
当のレバレジーズに法令違反等に関して尋ねると、
「セクハラ・人権侵害の“常態化”については事実無根。(一方、要配慮個人情報の聴取等については)求職者ご本人の要望に基づき、本人の同意を得たうえで必要に応じて(企業に求職者の病歴等を)提示しております。ただし、口頭での同意形成となっており、証跡として明確に残す行為をしていなかったため現在対応しております。そのため、求職者ご本人との同意の有無について、管理不足がございました」
個人情報管理に詳しい板倉陽一郎弁護士は、
「既往歴はその取り扱いに配慮を要しますが、適切な方法で本人から聞き出すこと自体は違法ではない。ですが、その情報を選考に使うのは、厚生労働省が定める“公正な採用選考の基本”というガイドラインに抵触する恐れがあります」
宇宙人にも「それでいいのか?」とあきれられそうだ。