品川ヒロシ、米国で新たに“製作費15億円映画”の監督に 「僕も『大腸』と書かれたビニール袋を山ほど搬入したい」

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「品川祐」といえば、庄司智春とのコンビ「品川庄司」で人気の芸人。一方で「品川ヒロシ」は、自身の小説を映画化した「ドロップ」(2009年)での商業デビューから15年目を迎えた映画監督だ。「芸人の片手間」と揶揄する向きもあるだろうが、映画監督として確実な実績を残した結果、米国からも声がかかったという。最新監督作「OUT」(公開中)を軸に、「映画監督・品川ヒロシ」の現在地を聞いた。

品川映画で芸人・ミュージシャンが輝く理由

「OUT」は品川の中学時代からの親友で伝説の不良、井口達也を描いた実録青春モノ。見どころは何と言ってもキレキレの喧嘩アクションだ。「ドロップ」をはるかに超えるド派手かつ痛々しいアクションを鮮やかなカメラワークで映す。

 主人公の井口達也役は、朝ドラ「おちょやん」でヒロインの弟を演じた倉悠貴。達也の仲間たちは、アニメ「天気の子」で主人公の声を務めた醍醐虎汰朗、朝ドラ「ブギウギ」でヒロインの相手役に抜擢された水上恒司、紅白出場が決まった「JO1」の與那城奨、大平祥生、金城碧海らが演じる。

 役者の魅力を最大限に引き出す演出も品川映画の魅力だ。芸人仲間も多く出演するが、お笑い担当の役というわけではない。「OUT」では、少年課の刑事という嫌われ役を演じたシソンヌじろうが光っている。

「シソンヌのコントはお芝居として成立するくらいうまいし、じろうは僕が監督したドラマに出演してもらっていたので絶対の自信がありました。少年院の教官役で出演した千鳥の大悟も過去作の『漫才ギャング』と『Zアイランド』に続いて出てもらっています」

 品川映画にはこれまで、中島美嘉や般若、HONEBONEのEMILYと、ミュージシャンも多く出演している。今回は「JO1」メンバーのアクションが新鮮だった。

「ダンスができる人はアクションもできるっていうのが僕の中にあるんです。予想通り、『JO1』のメンバーはキレキレのアクションを披露してくれました。それに、人前で唄うミュージシャンはいわば『演技者』。歌詞に気持ちを乗せてパフォーマンスする彼らだったら、感情を込めた芝居は絶対にうまいと思っていました」

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