橋本環奈のドラマはなぜ当たらない? 「トクメイ!」も低迷中
年末の紅白司会に、来秋からの朝ドラ主演。天下の公共放送もひれ伏す橋本環奈(24)の人気ぶりには恐れ入るが、その彼女、現在主演の秋ドラマでは苦戦中。期待したテレビマンのため息が聞こえてくるのだ。
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今年だけを見ても、映画出演は5本、連ドラの主演は2本。主役の千尋を演じた舞台「千と千尋の神隠し」も再演された。一体、いつ寝ているのかと心配になるほどの多忙ぶりである。
CM起用本数も9本と、その好感度にNHKもすがり、大みそかの紅白歌合戦で2年連続、司会者に指名。来年後期の朝ドラ「おむすび」のヒロイン役にも内定した。
「若者人気、とりわけ25歳以下の『Z世代』の人気の高さが特色です。その世代はテレビ離れが顕著なので、つなぎ留めが狙える。朝ドラ主演もオーディションではなく指名でした。間違いなく現在の若手女優で人気トップの一人でしょう」(芸能ジャーナリスト)
中途半端なドラマに
その彼女、10月からフジ系の連ドラ「トクメイ!警視庁特別会計係」にヒロイン役で出演中。最近の勢いからして、とにかく数字が命の局幹部の鼻息も荒くなろうというものだが……。
ふたを開ければ4話までの平均世帯視聴率は5.6%。同クールで女性主演の主要民放ドラマ12作の中でも下から数えた方が早い。もちろんこの時代、好きな時間にネットでドラマを楽しむ視聴者も少なくない。が、見逃し配信サービスTVerのお気に入り登録数に至ってはブービーと、“環奈効果”は実感できないのだ。
「私は決して悪いドラマとは思っていませんが……」
と分析するのは、コラムニストの影山貴彦氏である。
このドラマ、橋本が演じるのは“お荷物警察署”に派遣された会計係の女性警察官。沢村一樹などが演じる癖の強い刑事と経費削減で衝突するも、それが糸口となり事件が解決する――という設定だが、
「経費削減は時代にマッチしていますし、橋本さんも懸命に役を演じている。が、やや中途半端なドラマになっている感は否めません」
どういうことか。
「刑事ドラマらしいリアリティーを求めている人にとってはその部分の見応えは今一つですし、橋本さんらしいドラマを期待している人にとっては、経費を気にして眉間にしわを寄せている姿は見たくない。ファンが見たいのは、彼女のはじけた演技ですからね」
また、
「『トクメイ!』の前の時間帯は『月9』と言われるフジの看板ドラマ枠。しかし、今クールはここの『ONE DAY』が苦戦しているんです。月9からの視聴者“引っ張り”を狙った局としては誤算だったでしょう」
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