大谷翔平の移籍先、意外な注目2チームは? ドジャースは「報じられているほど確実ではない」
10年前にプロ入りした際は単年契約で1500万円。それが今や総額750億円超とみられているから以前とはスケールが違い過ぎる。大谷翔平(29)を巡って史上空前の争奪戦が始まったが、その勝者は?
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メジャーリーグでは、入団6年が過ぎると選手にFA権が与えられる。大谷が海を渡り、ロサンゼルス・エンゼルスで初シーズンに臨んだのが2018年。23年シーズンで晴れて“満期”を迎えた。次の契約に向け、各球団との交渉期間が今月7日にスタート。メジャーには計30球団あるが、
「最終的に取りにいける球団は10もないと思います」
とはセントルイス・カージナルスの日本滞在スカウトを務める大慈彌功氏だ。
ベーブ・ルース以来の二刀流を実現し、今シーズンは本塁打王も獲得した大谷。右肘の故障で手術を受け、来季の投手としての登板は絶望視されているが、それでもメジャー史上最高額での契約が見込まれている。
「それだけの資金を一人の選手に割ける球団は自ずと限られてきますからね」(同)
現状、米メディアがほぼ一致して「本命」とするのは、ロサンゼルス・ドジャース。野茂英雄がかつて在籍していた球団だ。
「報じられているほど確実ではない」
「私も最有力と思います」
とはメジャーリーグアナリストの福島良一氏。
「大谷が望んでいるのは、勝てるチーム。優勝し、ワールドシリーズで世界一になることが一番の望みです。エンゼルスでは6年間、一度もポストシーズンに進めませんでしたが、ドジャースはここ11年で地区優勝10回、11年連続でポストシーズン進出。人気、実力ともに東のヤンキースに対抗する名門です。ドジャース側も昨年、J.D.マルティネスという強打者を獲得したものの単年契約にしている。これは大谷と彼がDHでポジションが重なるための措置とみられています」
9月、右肘の手術をした執刀医がドジャースのチームドクターであることも含め、つながりは深いが、
「報じられているほど確実ではないでしょう」
と、メジャーリーグ評論家の友成那智氏は見立てる。
「メジャーでは基本、先発ローテーションは5人の投手で回します。一方、大谷側は、再来年、二刀流として復帰することを見越して余裕ある6人のローテで回せる球団を選びたいはず。ドジャースがそれにうなずくかどうかは未知数」
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