男役トップが後輩に浴びせた強烈な罵声 宝塚の「凄絶イジメ」「恐怖支配」の実態とは

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“イジメ自殺”否定の宝塚の「超ブラック」な裏側に迫る(前編)

 103期で宙(そら)組娘役のAさん(25)の自殺から1カ月。11月14日午後4時から、兵庫県宝塚市内の宝塚ホテルで木場健之(こばけんし)理事長(60)が記者会見を実施し、外部弁護士9名による調査結果を公表するとともに、辞任を表明した。しかし、公表された調査結果は到底、遺族側の納得できるものではなかった。Aさんを追い詰めた複数の上級生からの“パワハラ”とは――。(前後編の前編)

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 木場理事長は会見で、上級生によるAさんに対するパワハラはおおむね否定。

 一方で労働環境の問題については、「(Aさんの)負担を増大させる事情の存在」があったと一部責任を認め、改善策として稽古スケジュールに余裕を持たせるとしたのである。

 遺族側の反応は迅速だった。代理人弁護士の一人は、過去に電通過労死事件で労災認定を勝ち取った過労死問題の第一人者、川人博(かわひとひろし)弁護士(74)である。弁護団は同日午後5時から東京・霞が関で反論会見を開き、真っ向から宝塚の説明に異議を唱えたのである。

下級生は口々に“心底失望した”

 実はこの日の午後1時、外部には秘密裏に宝塚大劇場内で生徒に向けた「報告会」が開かれていた。現役劇団員の保護者が明かす。

「東京公演中の月組や渦中の宙組以外の生徒のうち、参加を希望した生徒だけが宝塚大劇場に集められて内部報告会が行われました。ただし劇団側は“労働改革に努める”と、再三繰り返しただけ。劇団側から肝心のAさんの話やパワハラの話が語られることは、一切なかったそうです」

 さらにこう続ける。

「報告会に参加していたプロデューサーが、Aさんへのパワハラ・いじめの有無について追及する一幕があったのですが、劇団側は“プライバシーの観点から答えられない”の一点張りだったと聞いています」

 報告会後、下級生からは口々に“心底失望した”などの言葉が漏れていたというのもうなずけよう。一方で、渦中の宙組だけは同じ宝塚大劇場内の別の場所に集められて別途説明会が行われたのだが、宙組の生徒を他の組から遠ざけた“配慮”は果たして生徒のためのものだったのか――。

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