中田翔(34)FA枠“満席”で苦肉のオプトアウト? 中日は「保険ですよ」 ソフトバンクに山川との「両獲り」の線が消えない全背景

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山川に「形式的な慰留」の西武と、「金欠で撤退」の中日

 プロ野球はフリーエージェント(FA)市場がオープンした。買い手の中心は今オフもソフトバンク。日本ハムからFAとなった近藤健介外野手を獲得した昨オフに続き、ストーブリーグの主役を張ることになりそうだ。

 ソフトバンクは早くも、西武からFA宣言した山川穂高内野手(31)の獲得が有力視されている。さらにオリックスからFAの山崎福也投手(31)の獲得を目指すことを表明した。そして複数の球界関係者によると、巨人との3年契約をオプトアウトした中田翔内野手(34)の獲得にも乗り出すのではないかという。在京球団編成担当者の「中田はもともとソフトバンクがFA候補としてリストアップしていました。山川と特徴やポジションがかぶっていても、両獲りの線は残っていると思っています」との見立ての根拠を探っていくと――。

 山川に対しては古巣西武が残留要請し、中日の立浪和義監督が獲得に意欲を持っていた。しかし、ソフトバンク優位は動かないようで、同編成担当は最初に西武残留がない理由を挙げた。

「西武は単年契約の上に、減額制限(年俸1億円超は40%)ぎりぎりの年俸を提示したようです。出て行ってもらっても構わないというオファー。山川を切り捨てたことになるため解雇もトレードもできず、自軍の選手、ファン、プロ野球選手会に対し、球団は義理を果たしたという形式上の慰留に過ぎません。トラブルメーカーを体よく追い払いたい意図がみえみえで、山川は西武で一から出直すことがベストだと思っていましたが、西武にそのつもりはなかったということでしょう」

 中日については、こう説明する。

「今シーズン終盤には立浪監督が山川獲得を目指すことを周囲に公言していました。しかし、その後、ソフトバンクに条件面などで太刀打ちできないことを水面下で把握し、FA権行使の締め切り日までには中田獲得へ方針転換したようです」

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