芸能界は歓迎と反発、カギを握るのは資本構成…ジャニ新会社は福田淳氏の社長就任でどうなるか

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ファンクラブは両社で争奪戦も?

 芸能界内の声に耳を傾けると、ジュリー氏と関係するファンドや組織が出資する目も残されている。ジュリー氏自身は出資しないと公言しているが、資金が集まらない時には動かざるを得ない。個人資産が1000億円を超えるとされるジュリー氏の保証が取り付けられたら、出資するというファンドや組織はあるだろう。

 ジュリー氏が将来の芸能ビジネスへの復帰 を望んでいるかどうかは不明であるものの、仮にある場合、自分が影響力を保てるファンドや組織の出資は望むところであるはずだ。その場合、福田氏の社内的立場は流動的になる。

 福田氏側の新会社とジュリー氏が取締役のSMILE-UP.の権利の行方も争点になる。例えば、重複会員を含めた会員数が1300万人を超えるファンクラブ「ファミリークラブ」である。

「ファンクラブ業務に携わっているのは10人未満。多くの仕事を印刷会社の子会社に委託していますから。それでいて年間会費が500億円以上になるので、両社とも手元に置きたいでしょう」(旧ジャニーズ事務所の元スタッフ)

 現在、ファンクラブを管理しているのはSMILE-UP.。しかし、同社は補償に専念するはずだし、タレントは新会社に所属するのだから、この状態が続くと不自然。両社で争奪戦になる公算もある。

 新会社は、視界良好とは言いがたいようだ。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。大学時代は放送局の学生AD。1990年のスポーツニッポン新聞社入社後は放送記者クラブに所属し、文化社会部記者と同専門委員として放送界のニュース全般やドラマレビュー、各局関係者や出演者のインタビューを書く。2010年の退社後は毎日新聞出版社「サンデー毎日」の編集次長などを務め、2019年に独立。

デイリー新潮編集部

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