今年メキシコから米国への密入国で逮捕された中国人は前年比13倍…中国政府に愛想を尽かした国民がやっていること

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中国消費の象徴だった「爆買い」も今は昔

 中国経済のデフレ化が進んでいる。

 中国政府が11月9日に発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年比0.2%下がり、3カ月ぶりのマイナスとなった。食品価格の落ち込みが影響した。食肉として中国で最も消費量が多く、CPIの中で大きな割合を占める豚肉が前年に比べて3割近く低下した。

 将来への不安から耐久消費財の不振が指摘されていたが、10月のCPIは中国の消費全体が落ち込み始めた可能性を示唆している。

 これまで中心的な役割を担ってきた若者の消費も振るわない。

 中国の調査企業「星図数据」は11月12日、中国通販業界の最大の商戦である「独身の日(期間は10月下旬から11月11日まで)」の流通取引総額が前年比2%増の1兆1386億元(約23兆6000億円)だったことを明らかにした。不動産市況の低迷や若者の就職難などのせいで、増加率は昨年の14%から大幅に鈍化した。

 海外メディアは今年の独身の日について「熱気が低下」「コスパ重視」「理性買いが主流に」などと報じた。中国消費の象徴だった「爆買い」も今は昔だ。

 これまでとは全く違うトレンドも生まれている。たとえば、自らの節約ぶりを競いながら厳しい生活を生き抜こうとする若者たち(若い節約魔たち)の動静が話題だ(10月15日付クーリエ・ジャポン)。

外国人スパイの指導があれば公務員になれる?

 中国政府はインフラ整備などの公共事業で景気回復を図ろうとしているが、既にインフラ過多になっており、これまでのような効果は期待できないだろう。専門家からは「国民に給付金を支給すべきだ」との声も上がっているが、中国政府はこの提案に耳を傾けるそぶりを見せていない。

 中国経済のさらなる発展のためには個人消費の回復が不可欠だが、足枷となっているのは雇用環境の悪化だ。

 中国政府によれば、9月の都市部の新規雇用数は前年比5%減少し、落ち込み幅は今年1月以来の大きさとなった。ゼロコロナ政策を解除しても雇用環境が改善するどころか、むしろ悪化している。

 若者の深刻な就職難を打開できる方策も見つからない。

 来年度の国家公務員採用試験の申し込みが10月15日から始まったが、例年以上の「狭き門」となっている。約4万人の募集予定に対して、出願者は10月26日時点で290万人を突破している(10月26日付Record China)。

 そんな中、ある事件がSNS上で注目を集めている。

 90年代生まれの若者が外国人スパイと知り合い、さらに指導を受けて中国の公務員試験に合格すると、勤務開始後に機密情報を漏らしたという事件だ。中国のSNS上では、「私も指導して」など、外国人スパイの指導で合格できるという点に着目したコメントが相次いでいる(11月9日付Record China)。

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