金融庁処分で「ビッグモーター」社内に激震が走った本当の理由 関係者が明かした「保険マージン」という強欲“ウラ歩合”
11月14日、金融庁が保険業法にもとづき中古車販売大手「ビッグモーター」の保険代理店登録を11月末で取り消す方針を発表した。国交省による整備工場への事業停止処分の時には「まだ呑気に構えていた」(関係者)雰囲気があったが、今回の処分方針にはかつてない動揺が社内で広がっているという。しかし、その理由というのが、また呆れるものだった……。
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金融庁による登録取り消し処分は、保険代理店に対する最も重い処分となり、鈴木俊一・金融相は会見で「適正な保険募集を確保する体制が整備されていない」と理由を説明した。
「9月に始まった金融庁の立ち入り検査が終了したのは今月10日。21日にはビッグモーター側の意見を聞く『聴聞』を実施する予定ですが、登録取り消しは不可避と見られています」(全国紙経済部記者)
すでにビッグモーターと保険代理店契約を結んでいた大手・中堅損保全7社が同社との代理店契約を解除しており、今月に入ってスポンサー候補の1社だった中古車販売大手「ガリバー」を運営するIDOMが支援の「検討中止」を表明。同社を取り巻く環境は急速に厳しさを増していた。
「鈴木大臣も『再建に向けた支援も期待できない』と突き放し、いよいよ“破綻”の現実味が増しつつあります。ただビッグモーター側はいまもスポンサー探しに奔走しており、“延命”を図ろうとする動きを止めていません」(同)
金融庁の強硬姿勢を前に、これまで同社内に色濃く残っていた「何とかなるっしょ」といった楽観ムードは影をひそめ、代わって「登録抹消になれば致命傷だ」との不安や怒りの声が広がっているという。どういうことか。
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