巨人が2位指名した瞬間、他球団は舌打ち…26歳、森田駿哉投手はオールドルーキーではない理由

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「オールドルーキー」とは呼ばせない

 大学時代の辛いリハビリ生活で養われた精神力も評価されたという。同級生たちはどんどん先に行く。後輩たちにも追い抜かれた。それでも諦めずに、手術した左肘の周辺の筋力強化や走り込みを続けた。

 Honda鈴鹿へは“将来性”を見込まれて入ったので、1、2年目は登板機会は少なかった。3年目以降も目立った成績も収めていなかったものの、昨年のシーズンオフ、大きな転機が訪れる。周囲の勧めもあり、オーバースローだった投球フォームを改造。ほんの少しだが、肘の位置を下げてみたところ、高校・大学時代よりも球速が上がったという。ここから快進撃が始まり、トヨタ自動車の補強選手として都市対抗大会のマウンドにも立った。

「トヨタ自動車の補強選手に選ばれることは、社会人野球の選手にとってはステータスでもあります。これで、NPBスカウトも本気で追い掛けるようになりました」(前出・同)

 故障と長いリハビリ生活、実戦感覚を取り戻すための期間。プロ入りまで、大学4年間と、社会人での5年を要した。普通の野球人なら諦めてしまいそうなものだが、森田はプロ野球選手になるという夢を諦めなかった。

 最近の社会人野球について言えば、30歳前後の選手がごく普通にスタメンに名を連ねるようになった。トレーニング内容が進化し、選手寿命が長くなっている。社会人野球界では26歳はまだ「若手」で、オールドルーキーの言葉は当てはまらない。

「今年のドラフト会議では有望な高校生もたくさんいました。巨人スカウトは夏の甲子園予選の地方大会もしっかり見ていた。それでも、森田を2位で指名する価値があると判断したようです」(前出・在京球団スタッフ)

デイリー新潮編集部

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