6代目山口組の司忍組長は「劇薬人事」を敢行するか 後見人を務める「双愛会」を掌中に収めるプランが進行中

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若い衆への対応に

 カタギになって安泰とはならず、むしろカタギになることで生命の危険にさらされることも少なくないようだ。

 双愛会は戦後、関東の博徒らを抱き込んで結成された組織に端を発する。先代の塩島6代目は中興の祖とされるが、それまで連合体だった組織をピラミッド型にしたことが評価されているという。

「塩島6代目は派手な生活を好まず、長年、借家住まいを続けていたそうです。率いていた塩島組の若頭だったのが7代目双愛会の荻野理事長で、塩島6代目が家を建てる際に随分とお金を運んだとされています。横浜一のお金持ちと評判で、他の組織にもお金を融通してきたともっぱら噂されてきましたね」(同)

 その一方で、こんな評価も……。

「あまり自分のところの若い衆にはお金を使ってこなかったとも聞きました。そのせいか、金満組織の割に勢力的に見劣りする印象で、組員は7代目谷戸一家で20人、7代目双愛会でも50人程度に留まるようです」(同)

3代目弘道会から

 塩島6代目の1周忌のタイミングで荻野理事長、下村組織委員長の引退が確実となれば、後継者問題が浮上することになる。

「現時点で取り沙汰されているのは、後見人である司6代目が介入し、最中核の3代目弘道会から養子をもらう、つまり事実上の後継者が派遣されることになるのではないかということです」(同)

 組織の瓦解に歯止めをかけ、求心力を高めるためには「劇薬」も必要ということなのだろうか。6代目山口組および3代目弘道会としては絶好の機会だが、足がかりを与えることになる関東の他組織にとっては好ましからざる動きと言えるだろう。

デイリー新潮編集部

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