家の前で待ち伏せし妻にいきなり土下座、実母にありえない言動を…46歳夫が振り返る「病んだ不倫相手」「冷静だった妻」
前編【人生折り返し地点で、同僚の女性と「社内W不倫」…46歳男性が語る、修羅場と泥沼のてん末「あの時、どうしてすっきり片づけられなかったのか」】からのつづき
古川政宏さん(46歳・仮名=以下同)には、幼少時に妹を亡くした経験ゆえか、自身の心を無視する癖が身についていた。そんな彼に心の奥の「足りないもの」を浮き彫りにしたのが、会社の同期の歌織さんとの関係だった。久しぶりに再会した彼女に、感情をコントロールできなくなっていく政宏さん。だが政宏さんの3歳年下の妻・真希さんも同じ社内なら、歌織さんの夫も社内という、危険な環境だった――。
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歌織さんと再会した当時、夫は単身赴任しており、彼女は義母と同居していた。
「それ以降、ときどき歌織と飲みに行っていましたが、彼女は『義母がいるから、たまに遅くなっても大丈夫なの』と言っていました。まあ、この義母とは折り合いもよくなかったようですが、子どもたちのためには同居やむを得ずということだったみたいで、彼女も苦労していた。でも彼女はいつも明るかったし、家庭の愚痴を言うこともほとんどなかったんです」
会うたび彼女に惹かれていった。そして彼はストレートに彼女に恋心を伝えた。大学生どころか、まるで高校生のようだったと彼は苦笑する。
「好きでたまらない、きみしかいない、きみと結婚すればよかった、どうして僕はあのころ気づかなかったんだろうと、心の内を全開にしたラブレターを何度も送りました。 彼女は笑いながらも受け入れてくれた。そしてふたりで会うようになってから1年たたないうちに、ついにホテルに行ってしまったんです」
とにかくバレないように…月に数回の逢瀬
家庭の存在はふたりにとって、支障とはならなかった。そのころの自身の心理について、「恋の情熱に酔っていたんだと思う。これが最後の恋だとふたりとも思っていました。先のことなんか考えられない。明日、会えないかもしれない。そんな切羽詰まった気持ちも情熱に火を注いだようになっていた」と政宏さんは言う。
「もちろん家庭は大事だったし、妻にも敬意を持っていました。それなのに罪悪感は覚えなかった。それが自分でも不思議でした」
妻に嘘をつき、逢瀬を重ねて、歌織さんとの絆を深めていった。歌織さんを知れば知るほど愛おしさが募っていく。それがうれしくてたまらなかった。
「歌織とゆっくり会えるのは月に数回でした。本当はもっと会いたかったけど、妻に疑われて何もかも失ったら、元も子もない。歌織と話し合って、とにかくバレないようにしながら会おうと決めたんです。それでもときどき僕が暴走して、真夜中に自宅を抜け出して彼女の家の近くまで車で行き、ふたりでドライブしたりホテルへ行ったりしたこともあります。彼女はどうやら夜中に抜け出したのを義母に知られたみたいで、言い訳に苦慮したりもしていたようです。それについては僕に話してくれなかった。心配させたくなかったとあとから言っていました」
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