自見英子大臣は350億円「日よけ」発言で大炎上 大阪万博“建築費”を膨張させた経産省OBの罪

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財務省の“元エース”を

「混乱の原因は、経産省OBで日本貿易振興機構(JETRO)の理事長を務めた経験もある事務総長、石毛博行さんの能力不足に尽きるんです。見積もりが甘かったのも、石毛さんが建築のことを何もわかっていない上に、各省庁やゼネコンとの調整力がまったくなかったから。参加国が独自にパビリオンを建てる『タイプA』の建設手続きがまったく進んでいなかった今夏には、簡易なプレハブ工法を用いた『タイプX』を石毛さんは提案しました。しかし、どういうスキームでどう費用負担をするのか、といった細部について、財務省との根回しが済んでおらず、大混乱に陥ったんです」

 そこで、万博協会に送り込まれたのは、財務省の“元エース”だった。

「財務省の総括審議官まで務めた小野平八郎さんです。省内では次官候補とされ、その登竜門である官房長に事実上内定していた昨年5月に都内の電車内で酔った小野さんが乗客とトラブルとなり、暴行を働いたとして現行犯で逮捕されてしまいました。その後、大臣官房付から財務総合政策研究所副所長となっていましたが、今年の9月に万博協会へ副事務総長として派遣されることになったんです」(同)

 先の国交関係者が言う。

「小野さんはさすが財務省のエースだったこともあり、調整力はピカイチです。彼が入ってから財務省との情報共有が円滑に進むようになったと聞いています。ただ、トップが石毛さんであることが不安材料であることは変わりありません。今回の建築費の引き上げでは130億円の予備費がついているとはいえ、さらなる建築会場費の高騰を招けば、世論の反発から“リング不要論”の声はさらに高まることは必至。協会は開幕に各国の出展が間に合わなくなることを最も危惧しており、タイプXについて参加国の決定を前に大量に発注することにしました。メキシコが万博から撤退するとも報じられ、相当焦っています」

デイリー新潮編集部

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