「国民をバカにしている」で解散見送りの岸田首相は「もう詰んだ」の声 「想定外の大義」があるとの観測も

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予想外の大義とは?

 師走の解散総選挙が異例というわけではない。2012年12月16日に投開票された「アベノミクス解散」、2014年12月14日投開票の消費増税延期の是非を問うた選挙など、過去にも行われている。

 また、就任当初は支持率が高く、選挙の顔として期待されていた麻生太郎首相(当時)が解散カードをなかなか切れないうちに支持率を下げ、結果、自民党が下野を余儀なくされた「黒歴史」も岸田首相の胸に強く刻まれていたことだろう。追い込まれての解散だけは避けたい、と考えるのは当然だ。しかし問題は自身の延命のためという見方をされては元も子もないというところにある。

「解散するなら大義が必要だということは各方面が指摘しているところです。今回の減税でインパクトがなかっただけに、想定外の政策がさらに準備されているとの情報もありますが、仮にそうだとしても国民の支持を得られるか否かは別の問題なのかもしれません」(同)

 打開策は見当たらず、最近の言葉でいえばすでに「詰んだ」とも言える状況。すでに何をやるかではなく誰がやるかの方を国民が重視しているとしたら、来年も岸田首相に決断の好機は訪れないのかもしれない。

デイリー新潮取材班

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