「ファミコン誕生40周年」当時どっぷりハマった少年は“中高年”に…飲み会でも「ドラクエ」や「たけしの挑戦状」で盛り上がれる理由
中高年のオッサンがいつまでも
今年はファミコン(ファミリーコンピュータ)誕生から40周年。記念サイトでは毎週、「『漢字だけのタイトル』といえば?」といった投票企画が行われるほか、思い出を書き込むコーナーもあり、活況を呈している。さらに、Nintendo Switchではファミコンやスーパーファミコンなどの懐かしいゲームをダウンロードでき、10月31日に『謎の村雨城』のダウンロードが発表されるとX(旧ツイッター)のトレンドワード入りした。本稿では「中高年のオッサンがいつまでもファミコンの思い出にしがみついていていいのだろうか……」という自戒も込めた哀愁について書いてみる。
【写真】ファミコン大好きライター・中川淳一郎氏が所有する(しかも現役)■ボタンタイプのファミコンの姿
オークションサイトでもファミコンやスーパーファミコンのカセットは多数出品されており、ついつい買いたくなってしまう。私は現在50歳、1984年に購入した■ボタンのファミコンは未だに現役である。ゲームは日々新しいものが登場するが、方向音痴であるため3Dのゲームはできず、結局ファミコン、スーパーファミコン、PS2の平面ゲーム、そしてニンテンドー3DSしかできない。
3DSにしても、ファミコン、スーパーファミコンのソフトをダウンロードし、2023年にもなって『忍者じゃじゃ丸くん』(1985年)、『バトルシティー』(1985年)、『ゼビウス』(1983年 ※アーケード版)、『ファイナルファンタジーVI』(1994年)、『ドラゴンクエスト』(1986年 ※リメイク)、『ドラゴンクエストII』(1987年 ※リメイク)、『ドラゴンクエストIII』(1988年 ※リメイク)をやり続けている。
相変わらずファミコンの話題ばかり
さらにニンテンドー3DSでは、『ナムコミュージアム』『コナミアーケードコレクション』といった1980年代を中心としたアーケードゲームの詰め合わせソフトを買ったりする。これは私だけに限った話ではなく、現在45~65歳ぐらいの人々はファミコンにどっぷりとハマり、未だにその話題を嬉々としてする。出身地は異なれど、ファミコンの話題は全国共通で、政治思想が違ったとしてもネット上ではファミコンのことであれば多くの場合、和やかな展開になる。
しかし、それら少年・青年時代の甘美なる思い出に我々は浸り続けていいのか、エッ! とも言いたいのである。まったくもって新しい趣味を持つことができず、ファミコン関連のリニューアル作品を待ち続け、5ちゃんねるや飲み屋の会話、学生時代の友人との会話では相変わらずファミコンの話題が出てくる。それが分かっているからこそ、任天堂も各ソフトメーカーも「オッサンホイホイ」の如くファミコン関連の新商品を発売してくる。
もう、使い古されてしまった言葉の数々だが、ファミコン関連で話題になるのは以下の通りである。
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