巨人、今オフもFA惨敗なら「中田トレード」で投手補強の現実味 「監督代わっても変わらない」不人気球団に“起死回生策”
「オプトアウト」漏洩は中田の退団シナリオ?
「ドラフトで逆指名制度が廃止されて久しく、大物ルーキーの獲得は計算が立たなくなっている。今の巨人は、トレードと外国人選手獲得が強化の生命線。このオフのトレードもまだ打ち止めとは思えない。あっと驚くようなトレードが成立する可能性があります」
前出の編成担当は巨人の今後のストーブリーグをこう展望した上で、中田翔にトレード話が燻っているという。
中田は今季から3年契約を結んだものの、1年ごとに契約を見直せる「オプトアウト」が付帯していたことが今季終了直後、一部報道で発覚した。
「あれは中田があえて懇意の記者に書かせたのだと思います。オプトアウトの存在が、中田と巨人しか知らない状態では他球団が複数年契約中の中田を獲得候補としてはみることができません。中田は自らがFAで獲得できる選手であることを、球界にアナウンスしたかったのでしょう。あの時点でFA宣言期間まで約1ヵ月、ありました。右打ちの強打者が補強ポイントの球団に、自分を取るかどうかを検討する猶予を与えようとしたわけです」
現時点で中田は権利行使を表明するに至っていない。表向きは家族問題などを理由に熟考中ということになっている。本当のところはというと……。
同じ“右の大砲”山川との関連性
「なかなか他球団から(獲得に乗り出すという)好感触をつかめていないようです。同じ右の強打者でFA権を持つ山川(穂高=西武)に中田以上の関心が集まっており、その山川が態度を明らかにしていないことも関係しているかもしれません。このままだとFA宣言できずに(11月14日の)期限を迎えることになります」(同編成担当)
中田がFAにならずに巨人に残ったとしても来季、ポジションが保証されていない現状に変わりはない。坂本勇人の三塁転向の影響で、中田の定位置の一塁には主砲の岡本和真が回るからだ。
「中田はあくまで代打に甘んじるつもりはないようです。FA権の行使が不調に終われば、自由契約にしてもらわない限り、トレードしか移籍する手段はなくなります。巨人はまだ投手陣の補強に前向きで、中田をタマにすれば、好投手を取れる可能性が出てきます。高額な年俸(推定3億円)がネックになったときは、巨人が年俸の一部を肩代わりすることなどもあるのではないでしょうか。巨人は、中田の希望と自軍の強化が実現するよう、手を尽くしてくると思います」(同)
ともにFA市場で苦闘する巨人と中田に、ウィンウィンとなる起死回生のトレードはあるのか――。