最大派閥がついに岸田総理を見放した? 茂木幹事長も総裁選に出るという「匂わせ発言」

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「令和の明智光秀」

 そんな折、今度は「Hanada」12月号に載った茂木敏充幹事長のインタビューが物議を醸した。

「茂木氏は“減税するかしないかよりも、賃上げ、所得向上、経済成長につながる政策を打つことのほうが重要だ”と述べています。減税は効果が薄いとの指摘がある中で、総理と一蓮托生ではないと匂わせた格好です」(先のデスク)

 茂木氏はこうも語っている。いわく「スムーズに来年9月の総裁選になって岸田総裁が『出る』となった時に、幹事長である私が『私も出る』となれば、今度は『令和の明智光秀』になってしまう」――。

 自民党関係者が言う。

「首相の再選を支持する考えを示しつつ、よく読むと、政局で一朝事あれば自分が出るという含みがある」

「左右の腕を幹事長に引っ張られて…」

 奇しくも衆参の両幹事長から挟撃された形の総理。公明党の閣僚経験者は「総理は左右の腕を幹事長に引っ張られて脱臼している」と同情しきりだ。

 政府は所得税と住民税で1人当たり計4万円の「定額減税」を来年6月から実施する方針。半面、昨年末にすったもんだを経て決定した防衛力強化のための増税は、2024年度は見送る。総理が「増税メガネ」のあだ名を嫌うあまり政策が場当たり的になり、日経新聞とテレビ東京が行った最新の世論調査(10月27~29日)での内閣支持率は33%にまで落ち込んだ。

 万策尽きかけた総理、早期の衆院解散が難しくなったばかりか、総裁再選にもいよいよ黄信号がともった。

週刊新潮 2023年11月9日号掲載

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