岩井明愛・千怜の双子姉妹が大活躍 欧州、米国でも「双子ゴルファー」が強い理由

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 日本の女子ゴルフ界では21歳の双子姉妹・岩井明愛(あきえ)と千怜(ちさと)の活躍が目覚ましい。欧州・米国でも注目の双子選手がいるが、どうして双子のゴルファーは強いのだろう。【舩越園子/ゴルフジャーナリスト】

活躍目覚ましい双子選手たち

 2021年にプロ転向した岩井姉妹は瞬く間に日本の女子(JLPGA)ツアーの人気選手となり、すでに姉・明愛は通算3勝、妹・千怜は通算4勝を挙げている。シーズンを通じてポイントを競い合うメルセデス・ランキングでは、11月5日現在、明愛が3位、千怜が6位と姉妹でトップ10入りを果たし、今後のさらなる躍進に期待が寄せられている。

 海外に視線を向けると、欧州男子ツアーのDPワールドツアーでは、デンマーク出身の21歳の双子兄弟、ニコライ&ラスムス・ホイゴーに注目が集まっている。

 ジュニア時代から数々のタイトルを獲得した2人は、プロ転向後も順調に実績を積み上げ、すでにニコライは通算2勝、ラスムスは通算4勝を挙げている。今年2月には兄弟で優勝争いに絡んで注目を集め、現在、世界ランキングでは、ニコライが84位、ラスムスは91位とともに世界のトップ100入りを果たしている。

 そんな中、11月上旬にメキシコで開催された米国男子ツアーのPGAツアーのワールドワイド・テクノロジー選手権では、17歳の高校生アマチュアがマンデー予選を突破して本戦出場を果たしたことが大きな話題になった。実を言えば、この男子高校生には双子の姉がおり、姉も世界のゴルフ界ではすっかり有名なアマチュア選手だ。

姉は誰?

 11月2日から5日までメキシコで開催されたワールドワイド・テクノジー選手権の舞台となったエル・カマレオンは、ゴルフ界の「王者」タイガー・ウッズが設計したコース。そして、ウッズ設計のコースでPGAツアーの大会が開かれたのは今回が初めてだ。

 それゆえ開幕前は「ウッズのコース」ばかりが取り沙汰されていたのだが、そこに飛び込んだビッグニュースが「17歳のアマチュアがマンデー予選を突破した」というものだった。マンデー予選とは、試合出場権を持たない選手たちが、わずかな出場枠を目指して挑む「月曜日の予選会」のことだ。

 同大会の出場枠は3枠だったが、成熟したプロたちに交じってこのマンデー予選に挑み、PGAツアーの下部ツアーにあたるコーンフェリーツアーの選手をサドンデス・プレーオフで下して最後の1枠をゲットしたのが、17歳の高校生ビリー・デイビスだった。

 米カリフォルニアで生まれ育ったデイビスは、現在、ロレックス・ジュニア・ゴルフランキングで2位に付けるトップアマチュアだ。今年4月にはAJGA(全米ジュニアゴルフ協会)のマヤコバ・インビテーショナルで勝利を挙げた実績もある。

  しかし、いくらジュニアゴルフ界で活躍していても、格段に年上のプロたちを抑えて「狭き門」のマンデー予選を突破するのは至難の業。それをやってのけたデイビスには、驚きの視線が向けられた。

 さらに、彼のバッグを担いでいた女性キャディが彼の双子の姉で、しかも2022年のオーガスタ・ナショナル女子アマチュア選手権を16歳(当時)で制した女子トップアマチュアのアンナ・デイビスだと知ると、多くのゴルフ関係者は仰天させられた。

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