「子どものために改装を指示していた」 サントリー新浪社長、総額10億円の「高級コンドミニアム」を私物化か、元役員が証言

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サントリー新浪社長の「10億円コンドミニアム私物化疑惑」(前中後編の後編)

 サントリーHD社長、経済同友会トップの新浪剛史氏(64)がローソン社長時代に会社名義で購入した、ハワイのコンドミニアム。氏はそれを「保養所」と説明したが、ローソン元役員は証言する。「新浪さんは子どものためにコンドミニアムの改装を指示していた」――。(前中後編の後編)

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 会社HPにも有価証券報告書にも載っていない「ハワイ豪華施設」。これらは本当に「保養施設」なのか――。取材を進めるほどに謎が深まるのだが、その過程で“重要証言”に行き当たった。

「11年か12年ごろ、ハワイにあるローソン店舗を新浪さんが視察した時、同行しました」

 そう話すのは、ローソンの元役員である。

「その時、新浪さんに連れて行かれたというか、いきがかり上ついて行くことになったのが“ハワイの保養所”でした。保養所というのは新浪さんが言っているだけで、ローソン社員で実際にそこに入ったことがある人はほとんどいないと思います」

 新浪氏に同行する形で訪ねたのがどのコンドミニアムなのかは失念したという。しかし、

「その物件の部屋は広いんですが、ペントハウスと言われて想像するような大豪邸みたいな広さではなかったです。ベランダからは海が見えて、マリーナみたいなものも見えた記憶があります」(同)

「子どもが来たら危ないから」

「私が“何ですかここは?”といったことを聞いたら新浪さんは“保養所だから使っていいんだよ”とは言っていたものの、われわれも使えるとは考えられなかったので、“本当ですか?”と聞き返した記憶があります」

 元役員が続けて語る。

「保養所なら、会社のパンフレットなどでオープンな形で社員が知ることができるようにしているはずだと思うのですが、少なくとも私は会社案内などにその保養所が載っているのを見たことがないです。広く社員が使えるとも聞いたことはありません。私が同行した時も、“新浪さんがプライベートで使うものなんだろうな”と感じました」

 それはなぜか。

「新浪さんはその物件を訪れた時、不動産屋のような人物にあれこれと指示を出していたのです。言っていたのは、『子どもが来るから改装しなきゃいけない』ということで、ベランダにある手すりについて、『もう少しこうしてくれないか。子どもが来たら危ないから』といったことを指示していました。私は新浪さんとその不動産屋のような人物のやりとりを横目で見ていました」(同)

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