サントリー新浪社長に総額10億円の「高級コンドミニアム」私物化疑惑 保養所なのにHP、有価証券報告書でも非公開

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有価証券報告書を調べてみると…

 このゲストハウスについては、有価証券報告書にも記載されていた。ならば「ハワイ豪華施設」もと思って探してみたものの、どこにも記載がない。

「企業会計には継続性の原則、つまり、会計処理の方針を恣意的に変更してはならないという原則があります。ダイエーが親会社だった時代に使用していた富士山麓のゲストハウスは記載しているのに、ハワイのコンドミニアムは記載しない、というのは、この会計の継続性の原則に反しているといえます」(税理士の浦野広明氏)

 ローソンは13年に約344万ドル(当時のレートで約3億円)で「リッツカールトン」の部屋を購入している。そこで、ローソンの13年度の有価証券報告書を調べてみると、

「『設備の新設』の欄に、ハワイの物件の購入額よりも小さい額、千万円単位のものも記載している。だから、金額の重要性の観点から見ても、ハワイの物件について記載すべきだといえます。さらに、項目の重要性の観点からしても、事業内容と全く関係のない海外のコンドミニアムを総計10億円近くも購入しているのは異例ですから、載せる必要があるでしょう」(同)

 後編では、「物件の一つを訪れた際、新浪氏が子どものために改装を指示していた」というローソン元役員の証言について詳しく報じる。

週刊新潮 2023年11月9日号掲載

特集「サントリー『新浪社長』は『和製ゴーン』か!? 徹底検証『ハワイ10億円コンドミニアム私物化』疑惑」より

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