“猫のケンカ”を見習えでウクライナ大使館を激怒させた「カタログハウス」 かつては辻元議員の大スポンサー 独善的なセンスに識者もあ然
まいどなニュースは10月31日、「自国防衛を猫のケンカにたとえ 表紙にウ大使館が猛抗議 カタログハウスがおわび『表現が不適切でした』」との記事を配信し、YAHOO!ニュースのトピックスに転載された。
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【実際の画像】「謝る気ゼロかよ!」「同じ日本人として恥ずかしい」通販生活がウクライナ大使館に提出した“怖すぎる謝罪文”
カタログハウスは人気通販カタログ誌「通販生活」の発行元として知られる。テレビ朝日系列で放送される「報道ステーション」(平日・21:54)を視聴していると、CMが流れて誌名を知ったという人も多いだろう。
「通販生活」23年冬号は、8ページにわたってロシア・ウクライナ戦争を特集。その中で停戦案を提示し、さらに表紙でも停戦を訴えた。
これに在日ウクライナ大使館がX(旧Twitter)で《侵略者を宥めることは終戦に導きません》などと強く非難したのだ。
Xでは賛同する声が圧倒的で、「通販生活」の表紙に《ドン引き》、《拙い表現どころの騒ぎではない》、《知性を見せようとして反知性が出た》──と呆れ返る投稿が多数を占めた。どんな表紙だったのか改めて見ておこう。
まずはイメージ写真。大きいテレビがあり、画面では戦場と思しき場所で兵士が銃を構えている。それを猫が凝視している。その下には以下のコピー、全文を転載する。
《プーチンの侵略に断じて屈しないウクライナの人びと。がんばれ、がんばれ、がんばれ。守れ、守れ、守れ。殺せ、殺せ、殺せ。殺されろ、殺されろ、殺されろ。人間のケンカは「守れ」が「殺し合い」になってしまうのか。ボクたちのケンカはせいぜい怪我くらいで停戦するけど。見習ってください。停戦してください。》
「社会党センス」の誌面
ひどい内容であることは言うまでもないが、ウクライナから猛抗議を受ける可能性を想定できなかった編集部のセンスにも驚かされる。同誌の歴史に詳しい記者が言う。
「『通販生活』は厳選した商品だけを紹介すると定評があり、デロンギのオイルヒーターをヒットさせたことで知られます。通販カタログ誌としては抜群の知名度を誇ります。その一方で、かつて発行元のカタログハウスは社民党に企業献金を行っていましたし、創業者が立憲民主党の辻元清美参議院議員に多額の献金を行っていたことも「週刊新潮」に報じられました」
実際、そうした“政治姿勢”を隠すことはなく、誌面で堂々と展開してきた。「通販生活」は昔から何度も護憲や反原発といった政治的なメッセージを伝えてきたのだ。
「旧来的な左翼、つまり社民党というよりは社会党を思い出す主張を誌面で繰り広げてきました。通販カタログ誌にはそぐわないと批判を浴びたことも一度や二度ではありません。今回も勝手に停戦を提案して在日ウクライナ大使館から猛抗議を受けたわけですが、『通販生活』の歴史を考えると、さもありなんという感じですかね」(同・記者)
カタログハウスの創業者・斎藤駿氏は2004年に自著『なぜ通販で買うのですか』(集英社新書)を上梓。著者略歴によると、1935年に東京で生まれ、早稲田大学文学部露文科を卒業後、出版社の編集者を経て、76年にカタログハウスの前身である日本ヘルスメーカーを設立した。
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