「人はみんな平等」なんて大ウソ! 大河ドラマでも注目『源氏物語』の世界の厳しすぎる身分制度

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 人間はみな平等――このような現代的な考えは、当然ながら平安時代には通用しない。『源氏物語』には、当時の階級社会の厳しさが容赦なく描かれている。

 古典エッセイスト・大塚ひかりさんは、新刊『嫉妬と階級の「源氏物語」』において、「数ならぬ身」というキーワードに注目して、平安時代の階級社会ついて論じている。同書から一部を再編集して紹介しよう。

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『源氏物語』を初めて読んだ時、私が最も違和感を覚えたのは、“人数(ひとかず)ならぬ”とか“数ならぬ身”ということばだった。...

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