「たとえあなたを忘れても」は「silent」と似ている…PRコメントはパクリで謝罪、外れたABCテレビの思惑
似ているのに見られないワケ
「『たと忘』でヒロインを演じる堀田は、昨年の大河『鎌倉殿の13人』(NHK)で主人公・北条義時の二番目の妻を演じて注目されました。今年は1月期に『大奥(徳川家光×万里小路有功編)』(NHK)でヒロイン、4月期に『風間公親―教場0―』(フジ)、7月期に『CODE―願いの代償―』(日本テレビ/読売テレビ制作)と立て続けに話題作に出演し、今作が連ドラ初主演となった人気・実力ともに急上昇中の女優です。一方、『silent』の川口は、20年の大河『麒麟がくる』(NHK)で降板した沢尻エリカの代役として注目されての起用でした。難病のイケメンを演じる『たと忘』の萩原と『silent』の目黒も、複数の話題作を経ての起用です」
それにしても、なぜこんなに似てしまったのだろう。
「あくまでも似ているのは作りの雰囲気ですから、制作側の問題だと思います。見逃し配信で大ヒットした『silent』の二匹目のドジョウを狙ったのかもしれません。『たと忘』の脚本・浅野妙子さんは『ラブジェネレーション』(フジ)や『ラスト・フレンズ』(同前)、朝ドラ『純情キラリ』(NHK)を書いた大御所ですから、新人の生方美久さんが脚本を書いた『silent』は見ていないのではないでしょうか。実際、浅野さんの脚本は男女の心情描写も細やかで、決して出来は悪くありません」
ならば、「たと忘」はなぜ、視聴率が取れないのか。
「原因は日曜夜という放送枠だと思います。日曜日といえば、夕方の『笑点』(日テレ)から『サザエさん』(フジ)、『ザ!鉄腕!DASH!!』(日テレ)、8時からはNHK大河か『世界の果てまでイッテQ!』(日テレ)、あるいは『ポツンと一軒家』(テレ朝/ABC制作)、そしてTBSの日曜劇場へと繋がります。明日から会社や学校など1週間が始まるので、その憂鬱から解放されようと元気をもらうためにテレビを見ているわけです。明るく楽しくじゃなければ見たくないのです。『silent』は木曜・夜10時の放送でした。日曜・夜10時にパクリ騒動まであったドラマを見たくないといったところではないでしょうか」