【リニア問題】静岡・川勝知事が今度は国交省調査に逆ギレ 「必死にイチャモンをつけているようなもの」

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必死のイチャモン

 あまりの剣幕に全国紙の記者が「国からどのような内容が発表されることを期待していたのか」と質問すると、ここで知事は「国交省の説明を待つ」とかわした。

 何人かの記者が質問を行ったが、どうしてこれほど川勝知事が怒り心頭に発しているのかなかなか見えてこない。

 新幹線の停車回数が増えること自体は、県にとって「メリット」と知事が認める場面もあった。だが、結局のところ最後は「真の国策は南アルプスの自然を保全すること」とぶち上げ、リニアの建設推進を牽制する姿勢を見せた。

「新幹線の停車回数が増えて怒る首長はいません。停車回数が増えれば付近住民の利便性は増します。行政のトップとしては歓迎するのが当たり前でしょう。実際、川勝知事も一度は賛意を示しました。それを定例会見でちゃぶ台返しのように怒るのですから、びっくりしました。静岡県の市町村長の中には、今回の国交省の調査結果を評価している人も少なくありません。国交省としては川勝知事が喜ぶと思って試算を発表したものの、いきなり激昂したので意外な反応だと思っているでしょう」(同・担当記者)

 理解に苦しむと言わざるを得ないが、それでも川勝知事には狙いがあるという。

「川勝知事としては、リニアの建設が促進される事態は何が何でも避けたいわけです。そして今回の国交省の調査結果は、かなりのメリットを県民に提示しました。歓迎する県民も少なくないでしょう。川勝知事としては、国だろうがJR東海だろうが、前向きな議論にはとにかく反対し、県内の世論がリニア建設に理解を示さないよう必死になってイチャモンを付けているようなものです」(同・記者)

 静岡県は昨年、リニア中央新幹線建設促進期成同盟会に加盟した。その際、川勝知事は現行ルートでの建設推進を約束した。

 今回のイチャモンは約束と完全に矛盾している。何より、知事という公職者の言葉としては、あまりにいい加減だと言わざるを得ない。

註:【リニア】全線開業で静岡県への10年間経済効果1679億円…国交省が試算 県への説得狙いか(静岡第一テレビ:10月20日)

デイリー新潮編集部

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