岡田監督・陽子夫人の告白「主人が野球から離れた10年間は貴重でした」と言うワケ
度胸がついた
岡田監督との結婚後は、
「結婚後たいへんな思いをしたことも多々ありました。(岡田監督が現役選手時代に大きな)怪我に見舞われたときや、週刊誌にあることないこと、色々と書かれたりしたことも何回か経験しています。そういうことを一つずつ乗り越えるたび、神経が太くなったというか、度胸もついて今に至るという感じです」
熱戦を繰り広げている今回のシリーズ。対戦相手のオリックスは2012年まで岡田監督が指揮官を務めていたチームでもある。
「どこのチームにせよ、主人にとって久しぶりの日本シリーズですし、(阪神にとっても)18年ぶりです。対戦相手となるオリックスはペナントレースを独走したまま、パ・リーグを制覇していますので、ある意味、早い段階から日本シリーズでの対戦相手がオリックスになるであろうと、予見できていました。オリックスの中嶋監督と主人は、かつてチームメイトとして共に戦った仲でもあるので、良く存じ上げています。ただ、相手よりも先ず、自分たちのことをどれだけやれるか。つまり、相手チームのことよりもむしろ、自分たちの体調を万全に整えて試合に臨むことを、主人は大変気にしているのではないでしょうか」
孫と過ごした時間
オリックスの監督を辞してから阪神の監督に就任するまでの10年間はプライベートでも変化があった。
「孫が生まれましてね、より一層、野球への思い入れが深まったということはありませんが、この10年間、野球から離れたことによって、9歳と7歳の二人の孫の成長に接することができました。主人にとってそれはとても良かったと思います。実は、わたしたちの長男が、孫と同じ9歳だった当時、主人は昼夜逆転した生活を過ごしていたため、同じ屋根の下に暮らしていながら、すれ違いの生活だったんです。主人の帰宅時間は毎晩深夜遅くなってから。そのときすでに長男は寝ていますし、朝、長男が登校するときにまだ主人は寝ており、長男の成長をちゃんと見届けることができなかった。ただ、オフになれば遊園地に連れて行ったりしたものの、やはりそこでもいろいろな制限がありました。今こうして振り返ると、野球から離れた10年間は主人にとって楽しくもあり、たいへん貴重な時間だったと思います」