「なんで俺がこんな病気に!」「収録に向かう途中に泣き叫び…」 アルツハイマーを告白した梶原しげるが語る前兆と黒柳徹子への感謝
「死のう」
梶原 ああ、そうですね。私、その時のことはもう全然覚えていないんだけどね。とにかくあの時はね、「死のう」というくらいまで実は考えていたんだね。「車からドンッと降りたら後ろからひかれるかな」とか、そういうことを考えていたような気がします。
竹村 そうかもしれない。「死にてぇ」とか言ってましたもんね。でも、放送後の反響は本当に大きくて。医療従事者の方からは「勇気ある告白だった」と言っていただきましたし、アルツハイマーで悩んでいる方のご家族から「うちの父、うちの母がそうなんです」、「テレビを見てすごく励みになりました」とか。500件近いさまざまな声をいただきました。あとはもう、黒柳徹子さんにも、本当にありがとうございます、です。素晴らしい進行をしていただいて。
梶原 徹子さん、本当だよね。徹子さんだから大丈夫っていうのはあったね。
竹村 事前の打ち合わせで、さまざまな型がある「認知症」ではなく、アルツハイマーで通してくれって言われていたんですが、途中から梶原さんが認知症、認知症と言い出してしまって。その部分をどうやって切るんだ?と思っていたのですが、神の編集をしてくださった、担当ディレクターに感謝しております。
梶原 収録の日は大変だったけど、今は「ああ、番組に出て本当に良かったなぁ」と思っています。あれに出ていなかったら、この取材で新潮社に来て、こうしてお話しすることもなかったかもしれませんから。
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