「なんで俺がこんな病気に!」「収録に向かう途中に泣き叫び…」 アルツハイマーを告白した梶原しげるが語る前兆と黒柳徹子への感謝
「そこに髪の長い人が…」
梶原 ひどい?
竹村 ひどい。
梶原 (話が)通じない?
竹村 「悪い男が目の前に2人いる」とか「今、そこに髪の長い人が座ってるよ、竹ちゃん」とか。
梶原 妄想があったんだね。
竹村 先生も「そういうの出てきますよ」って言ってましたから。
梶原 通っている昭和大学病院のお医者さん。女医さんで。病院に行ったきっかけは、ラジオの特番の時に「なんかうまくいかないな」と思ったんだよ。あれ、何かの特番だったよね?
竹村 文化放送開局70周年で「梶原しげるの本気でDON DON」の復活というのがあったんです。放送は昨年の4月1日です。
梶原 なんか違和感がすごくあって、うまくいかないなって思って。そうしたらやっぱり聞いている人も、身近で助言してくれる人も「ちょっとおかしいんじゃないの?」とね。それでどこかで治してもらおうと。で、昭和大に……なんで昭和大だったのかな?
竹村 いつも行っている町医者というか、クリニックで紹介してもらったんです。行ったのは昨年5月からですね。
梶原 町医者? あ、そうだそうだ。
竹村 その特番の時も、なぜか知らないけど、梶原さんが腕時計を二つしていたり。それ以降、いつも行っている現場への「行き方が分からない」って電話をもらうことが何回か続いたり。これ大丈夫かなと思って、「一回、病院行きましょう」と。
家族は変化に気付かず
梶原 その特番の時の最初のあいさつが全然キレてない、という意見がスタッフから出ましてね。「梶原さん、大丈夫?」って話になって。病院を受診したのはなんでだったっけなぁ……? なんで行ったのか、忘れちゃったなぁ。
竹村 僕たちが「病院行った方がいいんじゃないですか」って何度か言ったのは覚えています。
梶原 なんで昭和大だったんだろうね?
竹村 いや、だからそれは町医者で。
梶原 町医者でリファー(紹介)してくれたんだね。
〈病院に行く前、家庭での生活には変化はなかったのか。〉
梶原 家族は全く変化に気付きませんでしたね。家の中ではいつも通り。話し方もそんなに変わっていません。だからあのまま誰も何も言わなければ、しばらく病が発見されないままやっていたかもしれません。ただ、「徹子の部屋」で病を告白することについては、妻からはあまり賛同されませんでしたね……。
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