髙田延彦も酷評…福山雅治、安田顕も出演の映画「アントニオ猪木をさがして」が、熱狂的な猪木ファンから拒絶される理由

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猪木信者は何を思う

 観客動員の少なさは、そのまま「熱狂的な猪木ファン」が映画館に足を運ばなかったことを意味している。猪木信者たちは、この映画をどう思っているのだろうか。ベテランのプロレス記者が解説する。

「猪木信者は基本的に自分が一番、猪木を好きだと思っています。自分なりの猪木像や思い入れがあるため“他人が語る猪木愛”“そこまで本当に詳しくない人が猪木ファンを名乗り、語る事”に嫌悪感を抱くのです。その意味では安田さんや神田さんが映画の中で真剣に語れば語るほど、シラケてしまうのです。特に映画製作サイドがあてにしていたであろう、熱狂的猪木ファンは、猪木がぶっ飛んでいた頃によく語っていた『一寸先はハプニング』的な“非常識”や“狂気”に魅せられたのです。その点がこの映画では触れられていません」

「プロレスこそ最強の格闘技」と主張して、ボクシングや空手、柔道の猛者を相手に異種格闘技戦に挑むといった、プロレスの枠を超えた猪木さんの「生き方」に心酔しているのが猪木信者なのだという。

「全盛期の猪木を知るファンの中には、今の棚橋やオカダらがいる新日本をどうしても好きになれない人もいます。またファンだけでなく、その全盛期の猪木の身の回りの世話をする付き人を務めた髙田が、受け入れがたい拒絶感を感じたのは当然でしょう。本当の意味での猪木の“凄み”や功績を知るファンに関心を持たせる作りにするのは、なかなか難しいでしょうね」(同)

 そもそも、猪木さんの死後、今作が公開されるまでの間に何冊もの書籍が発売された。ファンはその何冊かを買い、DVDやYouTubeで過去の試合を見返しているはず。結局、映画を見る前におのおのが自分なりの「猪木さがし」をすでに終えていたことが、不入りの根本的な原因だという指摘もある。

デイリー新潮編集部

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