有名人の「公開夫婦ゲンカ」は金になる!? 東海オンエア、才賀元夫妻らに見る「弱者」という武器

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セミプロ妻たちの「弱者アピール」と「モノ申す」シングルマザーポジション

 身内、にはわが子も含まれる。シングルとなったママタレの多くが、子育ての様子をブログやSNSに投稿しているが、いいことばかりとは限らない。最近目立つようになったのは、「子どもに悲しい思いをさせる社会や大人」への恨み節である。

 炎上した事例でいうと、漫才コンビ、流れ星☆・たきうえさんの元妻である小林礼奈さんによる、ラーメン店店主からの退店声掛け騒動についてのブログや、おかもとまりさんが7歳の長男と宿泊先の大浴場に入れなかったと嘆く投稿が批判を呼んだ。いずれも「何の罪もない子どもが悲しい思いをした」という書き方ではあるものの、どこかラーメン店店主や旅館側に配慮を求めるようなニュアンスを感じ取った人が多かったということだろう。

 セミプロ妻たちは一般人以上の承認欲求や稼ぎはあるものの、自己認識は「弱者」なのだと思う。強い物言いが許されるのは、弱い立場の人だけ。強者側が高圧的な物言いをすれば嫌われてしまう。そうわかっているからこそ、自分より強い立場にある人間との対立関係を作り続け、「弱者」として世間の目を引きたがるのではないか。

 知名度のある元夫。稼ぎの多い夫の友人。わが子に肩身の狭い思いをさせるサービス業従事者。たちの悪いネットワークビジネスのように、身内を起点にさまざまな「強者」を引き込んでは、自己愛と復讐心と財布を満たす道具にしていく。うまくいけば悩める母親たちの共感を集め、自身が「リーダー的なママタレ」として返り咲く足がかりにもなるかもしれない。

 ただそれは、セミプロ以上にはなれないやり方でもある。ふがいない夫に見切りをつけ、シングルマザーの道を選ぶ芸能人女性は増えているが、彼女たちが最も嫌うのが同情だろう。世間から集めたいのは同情ではなく憧れ。一般人にはまねのできない美貌にさらに磨きをかけ、経済力と美しさを兼ね備えたいい女、というタレントイメージを守ろうとする。元夫への悪口や一般人批判など、言ったら最後だと思っているのではないだろうか。

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