「岸田おろし」寸前だった 「増税メガネ」「減税詐欺」呼ばわりに激怒する首相の思考停止

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減税方針で沈没

「岸田首相に限ったことではありませんが、宰相は世論や支持率を常に気にしているものです。ここ最近、“増税メガネ”とか“減税詐欺”といった首相を揶揄する呼称がSNSを中心に流れたことに首相は怒りをあらわにしていたと聞いています」(同)

 聞く力を売り文句にして首相・総裁に上り詰めたのだから国民の声には過去の首相以上に耳を傾ける姿勢は示したいところだろう。が、賛辞が聞こえることは極めて少ない。それなりにそつなく政権運営をしている本人からすれば、どうすればいいのだと不満でいっぱいなのかもしれない。

「身も蓋もないですが、気を配ったからといって支持率が好転するとは必ずしも言えないでしょう。実際、補選に相前後して打ち出した減税方針が補選結果に良い影響を及ぼしたとは思えませんし、今後、減税についての評判を聞いてみたら“おためごかしではないか”との声が世間からはかなりあがってくるように感じています」(同)

「バラマキ損」の気配

 人気取りのためであるはずの減税方針でさえその真意を見透かされている時点で、「岸田首相の思考停止ぶりが際立っている」との見方もできるだろうか。となると、早晩、岸田おろしの風が吹くことは避けられないということになる。

 その前兆と言うべきか、25日の参院本会議では身内の世耕弘成自民党参院幹事長から、「総理が何をやろうとしているのかまったく伝わりませんでした」「支持率が向上しない最大の原因は、国民が期待するリーダーとしての姿が示せていないということに尽きる」などと酷評される始末。

「岸田首相は世耕氏にはそれなりに気を遣って会食などをしてきました。少し前にも食事をしていますが、さすがに表立って言われたことに気分は良くない様子だったようです」(同)

 減税が実現したところで、岸田首相にとっては「バラマキ損」の気配が濃厚なのである。

デイリー新潮編集部

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