巨人がドラ1で獲得 中大「西舘勇陽」は佐々木朗希の宿命のライバル 過去に報じられた“行方不明事件”が象徴する人物像
スポーツ報知(電子版)は10月26日、「【ドラフト】最速155キロ右腕の中大・西舘勇陽は2球団競合で巨人が交渉権獲得 巨人・阿部慎之助監督当てる」の記事を配信した。
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【写真をみる】大学リーグでとんでもない活躍を見せた“西舘” 実は「スキーと二刀流」していた時代もあったという
まず西舘勇陽のプロフィールを簡潔に紹介すると、2002年3月11日、岩手県一戸町生まれの21歳。岩手県の私立・花巻東高校で投手として活躍し、春夏通算で3度の甲子園出場を果たした。卒業後は中央大学に進学──といった感じだろうか。
だが、西舘の野球人生を語る上で欠かせないのは、佐々木朗希(21)のライバルだったことだろう。佐々木は岩手県立大船渡高校出身で、西舘とは同学年だ。
2019年7月25日に行われた「夏の甲子園」の岩手県大会決勝で、花巻東は大船渡に12対2と圧勝して優勝した。
佐々木は4月6日、高校日本代表候補による研修合宿の紅白戦で、非公式ながら球速163キロを計測。これは大谷翔平(29)が持つ当時の高校生最速記録160キロを上回り、たちまち“朗希ブーム”が巻き起こった。
ところが、佐々木は筋肉の張りなどから県大会決勝での登板を回避。おまけに12対2とチームは大敗し、試合後に泣きじゃくる佐々木の姿が全国に放送された。そのため、登板回避の判断は妥当だったのか、国民的な議論が巻き起こった。担当記者が言う。
「佐々木さんを登板させるべきだったか否か激しい議論が巻き起こったため、西舘さんは全く注目されませんでした。しかし、西舘さんは名門・花巻東の3年生エース。決勝では6回裏から登板し、8回まで0点に抑え好投しました。9回に1点を取られましたが、最後の打者をショートライナーに打ち取り、いわゆる胴上げ投手になったのです」
野球とスキーの“二刀流”
甲子園では初戦で、徳島県立鳴門高校と対戦。西舘は2番手投手として5回と3分の2イニングを粘投したが、被安打6、与四死球5、自責点4と鳴門打線に掴まった。試合も10対4で破れ、西舘の夏は終わった。
中央大学硬式野球部の公式サイトを見ると、西舘の選手紹介の欄には趣味・特技として《クロスカントリースキー》とある。だが、単なる趣味のレベルではないようだ。
「地元紙・岩手日報のバックナンバーを見ると、クロスカントリーの小学校低学年3キロ部門で西舘さんが3位に入るなど、様々な大会で好成績を挙げていることが分かります。西舘さんは一戸南小学校から一戸中学に進み、軟式野球で全国大会に進みましたが、2015年にクロスカントリーでも県代表に選ばれています。まさに野球とスキーの“二刀流”で、当時から運動神経がズバ抜けていたのでしょう」(同・記者)
花巻東に進学すると、1年生の時から注目された。例えば、毎日新聞は18年3月14日の岩手県版に「逆襲の花巻東:’18センバツ 躍進の春/下 肩甲骨の動き意識 体の機能、水泳で高め」との記事を掲載した。
記事では西舘を《1年生ながら最速142キロを投げ、昨秋の公式戦でも7試合に登板したプロ注目の右腕》と紹介。同校出身の菊池雄星(32)や大谷翔平を育てた佐々木洋監督(48)の方針で、水泳トレーニングに励む姿を描いた。
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