「お弁当一つに添加物が200種類も」 添加物を避けるための調味料の商品名をプロが解説

ドクター新潮 ライフ

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純米酢と本みりん

 酢はどうでしょうか。

 リンゴ酢やワインビネガーなどさまざまな種類の酢がある中、日本人のソウルフードである米を使った米酢に関して言うと、醸造アルコールを使わず、米と水だけで作られた純米酢がお薦めです。例えば国産米100%の「純米酢金封」(ミツカン)が挙げられます。

 みりんは、「みりんタイプ」や「みりん風」といった“みりんに似たもの”ではなく、「本みりん」がいいでしょう。中でも、伝統的製法のものがお薦めです。高級スーパーや通販でないと買えない商品も少なくないのですが、身近なところで言うと、大手スーパーのオーガニックコーナーには「タカラ有機本みりん」(宝酒造)を置いているところもあります。

砂糖は…

 砂糖に関しては、残念ながら私がお薦めできるものはありません。

 そもそも上白糖やグラニュー糖はほとんどミネラルを含みません。

 かといって、今年7月にWHO(世界保健機関)が発がん性の可能性があるとの見解を示したアスパルテームをはじめとする人工甘味料も、もちろん推奨できない。ミネラル含有量の点からは黒砂糖がいいのですが、料理には適さないでしょうから、普段使いとしては、上白糖と似ていてミネラルをほどよく含む茶色い砂糖である粗糖がいいのではないでしょうか。

 なお人工甘味料は、私がまず取らないようにしている添加物の筆頭です。

 以上、ここまで主だった調味料について説明してきましたが、私がお薦めしている調味料は概して他の商品と比べると高価といえるでしょう。

 しかし仮に1瓶500円の醤油と千円の醤油があったとして、料理で使う量を考えた場合、1回の料理当たりの差は数円、あるいはそれ以下になるのではないでしょうか。コスパ、コスパと言いますが、その程度の差に過ぎないのです。

 コスパの話を続けると、それこそ生活必需品にはどうしたってコストを掛ける必要があります。では、現代生活の必需品とは何でしょうか。その筆頭はスマートフォンといえるかもしれません。

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