「お弁当一つに添加物が200種類も」 添加物を避けるための調味料の商品名をプロが解説

ドクター新潮 ライフ

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第一、第二の健康被害

 ミネラルが不足すると、イライラしやすくなったり、うつっぽくなったりするほかに、低体温、貧血、肌荒れ、免疫力の低下など、さまざまな健康被害が生じてしまいます。これを「第一の健康被害」と呼ぶことにします。

 一方、ミネラルは体内に摂取した添加物を体外に排出・分解する役割も果たしています。そのため、せっかく頑張って食品を通じてミネラルを体に取り込んでも、添加物を多く含む食品を食べてしまっては、添加物排出・分解のためにミネラルが使われてしまい、栄養として十分に生かすことができません。これを「第二の健康被害」とします。

 つまり「第一・第二の健康被害」を避けるためには、ミネラルを十分に摂取しつつ、可能な限り添加物入り食品を遠ざける食生活を送るのが正解ということになるわけです。

添加物入り調味料が生む悪循環

 この「正しい食生活」を過ごす入り口として、私は調味料を吟味することの大切さを訴えています。

 スーパーやコンビニの棚には、何種類もの専用たれや合わせ調味料が並んでいますが、他の食品同様、実は調味料にも、うま味調味料や人工甘味料等々の添加物が使用されています。

 なぜ調味料にも添加物が使われているのでしょうか。それは何よりも“おいしさ”を引き立たせるためです。

 確かに添加物を使用した調味料は“おいしい”。しかし、これは食材本来の味ではなく人工的に作られたものです。端的に言うと濃いからおいしいと感じ、その濃い味に私たちの舌は慣らされてしまいます。調味料によって人工的な濃い味付けが当たり前になってしまうと、他の食品でも添加物入りの味付けを求め、それに慣れていってしまうという悪循環に陥るリスクがあるのです。

 また、添加物入りの調味料を摂取すると、当然ながら先の「第二の健康被害」のリスクを抱えることになります。

 さらに、例えばそうめんのつゆを考えると、添加物使用の合わせ調味料を買ってくれば、そのままで“おいしく”食べられます。一方、無添加を意識すると、醤油だけにそうめんをつけて食べるわけにはいかないので、必然的に煮干しやかつお節、昆布からだしをとって醤油と合わせることになります。

 そして、手間はかかりますが、煮干しなどからだしをとることによって、ミネラルがだしに溶け出てきます。そのため、添加物の少ない調味料を使うことは「第一の健康被害」のリスクを遠ざけることにもつながるわけです。

 つまり、添加物の多い調味料を使うことは、手作りのだしから豊かなミネラルを摂取する機会を奪ってしまう上に、その添加物の排出・分解のためにミネラルを消費してしまうという意味で「ダブルパンチ」といえるのです。

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