「お弁当一つに添加物が200種類も」 添加物を避けるための調味料の商品名をプロが解説

ドクター新潮 ライフ

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コンビニ弁当一つに150~200種類もの添加物

 添加物を摂取することの弊害として、発がん性やアレルギー性、遺伝毒性などが指摘されていることは広く知られていると思います。実際、コンビニ弁当一つに150~200種類もの添加物が使用されていると聞くとゾッとするのではないでしょうか。

 欧米では「明らかに安全」な添加物でないと食品に使用できないのに対し、日本では「明らかに危険」でないと使用が禁じられません。このことからも、日本で生活する私たちがいかに「添加物リスク」にさらされているかが分かると思います。無添加食品だけを食べて生活したいと願う人がいるのも当然です。

 できることならば添加物は避けたい。けれども、手作り料理で全ての食事を賄(まかな)うのは時間的にも経済的にも無理がある――。これが多くの人の現実でしょう。

 他方で、国が認可した添加物を常識的な範囲で摂取しているだけであれば、人体に大きな影響を及ぼすものではないとも私は考えています。

 従って、加工食品に囲まれている現代においては、可能な範囲で添加物を避けつつも、多少は添加物を取る前提で食生活を工夫し、いかにして食品から適切な栄養を取って健康な肉体を作り、そして保つかが重要になってくるのです。

三大栄養素+α

 栄養の面から考えて何よりも大事なのは、三大栄養素をしっかり取ることであるのは言うまでもありません。たんぱく質、脂質、炭水化物。人体を構成し、エネルギー源となるこの三つを適切に摂取できていなければ話は始まりません。

 とりわけ近年は、例えばたんぱく質の摂取量が足りず筋肉不足等に陥るなど、カロリーは十分に摂取できているのに栄養が不足し、著しく健康を損なってしまう新型栄養失調の問題点が指摘されています。たんぱく質不足は高齢者や過度なダイエットに励んでいる女性がリスクが高いといわれていますが、添加物をうんぬん言う前に、とにかくたんぱく質をしっかり摂らなければ、健康な肉体など手に入れられるはずがありません。

 従って、三大栄養素をちゃんと取る。このことを大前提とした上で、健康な食生活を送るにあたって大切なのがミネラルです。三大栄養素にミネラルとビタミンを加えて五大栄養素と呼ぶように、主に代謝を正常に維持する役割を果たすミネラルとビタミンは、私たちが生きていく上で欠かせない栄養素です。

 そして、ごく簡単に説明すると、ミネラルを十分に摂取する食生活を送れていれば、自ずとビタミンも相応の量を取れることなどから、分かりやすくミネラル摂取が重要だと私は説いているのです。

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