ドラフト直前に「隠れ即戦力」候補が浮上! 独立リーグの「最速159キロ右腕」ら“有望株5人衆”

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鋭く落ちる140キロ台のフォークが“必殺の決め球”

 リリーフタイプの投手でもう1人名前を挙げたいのが、宮里優吾(東京農業大)だ。岩倉高時代から東京都内で評判の投手だったが、大学入学後は昨年まで目立った実績を残すことがきていなかった。東京農業大は、今年秋のリーグ戦から東都三部に降格したが、大学最後のシーズンにようやく抑えとして、投手陣の一角に定着。ここまで8試合、8回を投げて無失点、17奪三振と見事なピッチングを披露している(10月16日現在)。

 身長182cm、体重85kgというたくましい体格から投げ込むストレートは、コンスタントに150キロ前後をマークし、数字に見合う威力があり、鋭く落ちる140キロ台のフォークは“必殺の決め球”で、相手打者を翻弄する。短いイニングであれば、ストレートとフォークだけで、相手打者を圧倒できる。

 東都大学野球は、二部でも、他リーグの一部と変わらない強豪揃いで、三部もレベルが低いわけではない。「三部リーグ」からいきなりプロの一軍へと飛躍することも期待できそうだ。

 有望株は若い選手だけではない。“オールドルーキー”となりそうなドラフト候補もいる。来年で27歳となる大型サウスポーの森田駿哉(Honda鈴鹿)だ。富山商を経て法政大に進んだ森田は、入学直後の1年春にいきなり開幕投手を任せられた。その後は故障があり、長く低迷。社会人に入っても、しばらくは結果を残すことができなかった。

 しかし、年々状態が良くなり、東海地区を代表する投手に成長した。社会人5年目の今年は、トヨタ自動車の補強選手で都市対抗に出場。2試合で先発を任されて、いずれも6回1失点と見事な投球を見せて、優勝に貢献している。140キロ台中盤のストレートと多彩な変化球をコーナーに投げ分け、試合を作る能力の高さは、非常にレベルが高い。

 近年、25歳を超えた年齢で、ドラフトで指名される社会人出身の投手が増えつつある。冒頭で触れた船迫や、パ・リーグ三連覇を果たしたオリックスのリリーフ陣を支える阿部翔太(2020年ドラフト6位)がそれに当たる。森田は、彼らに続くような選手になるポテンシャルを持っているといえるだろう。

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