「平日の睡眠時間は30分から1時間」「恐怖の“爆弾ノック”に下級生は震えあがり…」 OGが証言する宝塚内部の「凄絶ハラスメント」
宝塚の「ブラックすぎる内部事情」をOG、現役団員の親が告発(前編)
現役のタカラジェンヌ・Aさんが自宅マンションから転落死した事件。後編では元団員、現役団員の親による「不当な労働環境」についての衝撃の告発を紹介するが、前編では、OG・東小雪さん(38)が古巣の“ハラスメント体質”への思いを語った。【前後編の前編】
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宙(そら)組の現役娘役で宝塚歌劇団103期生のAさんが9月30日、25歳の若さで亡くなった。この報せの衝撃は大きかった。
劇団は、先月29日から兵庫県宝塚市の宝塚大劇場で開催していた宙組による「PAGAD(パガド)」「Sky Fantasy!」の公演中止を発表。一方、ファンらの間では、今年2月に「週刊文春」が劇団内の“いじめ”について報じていたことから、今回の自殺との関連を疑う声で持ち切りとなった。
社会部デスクが言う。
「注目されたのが、100期生のBさんが2021年7月にAさんの額に高温のヘアアイロンを押し付けたというくだりです」
この点、宝塚歌劇団の木場健之(こばけんし)理事長(60)は、Aさんが亡くなって1週間後、10月7日の会見で、
「両当事者から(2月の報道後)記事に書かれているようなことは、はっきりなかったと明言を得ていた」
と釈明。弁護士らで構成する第三者調査チームが宙組団員66名に聞き取りを行い、後日、結果を公にするとも発表したが、
「先週発売の文春は、Bさんの他にも複数の団員がAさんへの“いじめ”に加担していたと報じました」(前出のデスク)
宝塚いじめ裁判
複数の先輩団員がことあるごとにAさんを怒鳴り、罵っていたというのだが、もっとも、このようないじめの問題は今に始まったことではない。
「古くは、御年71になる小柳ルミ子が宝塚時代、衣装に針を仕込まれたなどのいじめを後年になって告発しましたし、09年にはいわゆる『宝塚いじめ裁判』も起きています」(宝塚事情に詳しい演劇評論家)
あらましはこうだ。宝塚音楽学校が08年11月、96期のある生徒に対し、万引きを働くなどの「盗癖」があるとして自主退学を勧告した。これに生徒は「盗癖とは、他の生徒たちのいじめの一環で捏造(ねつぞう)だ」と主張。09年11月、学校側に地位確認と1千万円の損害賠償を求めて提訴、神戸地裁で10年7月に調停が成立したというものである。
「学校側は最終的に退学処分を撤回し、生徒の卒業資格を認めています」(同)
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