芥川賞で注目の「読書バリアフリー」が障害のない人にも役に立つかもしれないワケ
第169回芥川賞を受賞した市川沙央さんの『ハンチバック』(文藝春秋社)は、先天性ミオパチーという難病を患い、読書をすることにも大きな困難がある女性が主人公の物語だ。芥川賞の贈呈式のスピーチで、市川さんが訴えたのは、読書のバリアフリーの必要性だった。専修大学文学部の野口武悟教授(図書館情報学)に現状を訊いた。
芥川賞の贈呈式で、市川さんは「さて、読書バリアフリーを訴えております。そろそろできますか? 今日は出版界の皆様、勢ぞろいということで、改めて環境整備をお願いしたいと思います」と、出版関係者に向けて電子書籍をはじめとする読書のバリアフリーの必要性を訴えた。...