ついに不登校が30万人に この10年で約3倍に激増の「皮肉な理由」とは

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 文部科学省の調査で、不登校の小中学生が昨年度、過去最多の29万9千人に達した。全小学生の1.7%、中学生の6.0%にあたるから、2クラスに1人は不登校生がいる時代なのだ。特に過去2年間で急増し、10万人以上増えている。

 文科省では「コロナ禍で生活環境が変化し、生活リズムが乱れやすい状況が続いた」などと分析。一方で、ある法律による保護者らの意識の変化も理由に挙げる。

 その法律とは2016年、超党派の議員立法で成立した「教育機会確保法」で、不登校児童の休養の必要性を認めたものだ。要は“無理して学校に行かなくてもいい”ということらしい。

国の施策で不登校が急増?

 文科省の担当者によると、

「昔は、学校になじめない子であれ、無理にでも登校させようとしていました。しかし、学校に行けない子は心のエネルギーが下がり、どうしようもない状況に陥っていて、無理に学校に行かせても状況は余計に悪くなるだけ。子どもによってはエネルギーがたまるまで休養させ、次の一歩を踏み出せるようにしてあげよう、というのが法の趣旨です」(初等中等教育局)

 だが、過去11万~12万人で推移してきた不登校生が法施行後、つまり17年以降に急増している。国の施策で不登校に“お墨付き”を与えている形では……。

「不登校が増えていいとは考えていません。しかし、不登校自体は問題行動ではない。学校に行けなくなったことで子どもは傷ついており、そういう子が増えるのは憂慮すべき状況です。仮に不登校になっても居場所がある、学びにつながれる、という施策を文科省として推進しているのです」(同)

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