粗品のヤジ騒動だけではなかった…TBS「オールスター感謝祭」への苦情は“ミニマラソン”にも
ハンデにミス
「今回はゲスト走者として、マラソン元日本記録保持者の設楽悠太さん(31)を招きました。本人も『優勝します!』と意気込んでいましたし、TBSとしても翌日に放送する『マラソングランドチャンピオンシップ(男子) パリ五輪マラソン代表選考レース』でゲスト解説に起用していました。十分、優勝の可能性はありました」
「ミニマラソン」はTBSのスタジオや本社の回り、およそ900メートルを4周する。ランナーは一般女子、一般芸男子、運動自慢男子、歴代優勝者、そして招待選手のカテゴリーに分けられ、スタート時間にハンデが設けられていた。
「このハンデを見誤りました。一般女子がスタートして2分後に一般男子、その1分45秒後に運動自慢男子、さらに30秒後に歴代優勝者がスタート。そして招待選手の設楽さんがスタートしたのは、一般女子から6分後でした」
フルマラソンで2時間6分11秒の記録をもつ設楽なら、優勝も可能では?
「思わぬ伏兵がいました。運動自慢男子で出場したボーイズグループ『&TEAM(エンティーム)』のK(本名・古賀祐大[25])は初出場ながら、高校で駅伝部の選手だったのです」
レース中、解説の増田明美(59)は「(Kは)高校3年の時に5000メートル14分台の記録を出したこともある」と語っていた。
「『オールスター感謝祭』は生放送です。スタッフもどこまで情報を仕入れていたのかはわかりませんが、設楽さんの5000メートルの自己ベストは13分34秒68です。ミニマラソンの総距離は3600メートルですが、Kと設楽とのハンデは2分15秒もありました。結果的にミニマラソンの面白さは半減、演出の失敗と言わざるを得ません。設楽さんが気の毒ですよ」
Kがスタートしたのは一般女子の3分45秒後だった。若くて足も長い彼の走りは素晴らしく、次々と他の走者を抜き去り、先頭にいた乃木坂46の佐藤楓(25)を2週目の終盤で抜いてトップに躍り出る。そのまま独走状態に入ってゴールした。
「設楽さんも頑張りましたが、コースも悪かった。上り下りばかりで平地がないコースに加え、折り返しはヘアピンカーブでスタジオ内の狭い廊下も走らなくてはならない。中には元日本記録保持者に抜かれまいと、突然、全力疾走する者もいました。見ていて危ないと感じましたし、なにより設楽さんの邪魔になっているとしか思えませんでした。結局、彼は2位にまで上がりましたが、トップのKの背中を見ることもなくゴールしました」
Kという新スター誕生の瞬間でもあったが、
「もっと真剣勝負が見たかったという声が少なくありませんでした。今後はルール作りや演出を見直す必要ありと言われても仕方のない『オールスター感謝祭』だったと思います」