獲得賞金1億2千万円超えの藤井八冠の影響で他の棋士の収入が減少? 「勝負の世界なので仕方ないが…」将棋連盟元理事が複雑な胸中を語る

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 ここ数日、藤井聡太(21)の名には必ず「八冠」の二文字がついてまわった。まさに前人未到の偉業に向けての歩みは、彼の獲得してきた賞金額にも表れる。だが、今後もタイトルホルダーとして君臨するなら、将棋界の中では“ある葛藤”が生じるかもしれない。

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 将棋界の全タイトルを総なめにすることを意味する「八冠」。果たしてそれが達成されるか否かという世間の注目が、今月11日、永瀬拓矢王座との王座戦第4局に集まった。

 あの羽生善治九段(53)が1996年に成し遂げた全冠達成も、当時は「七冠」だった。現在は「叡王」のタイトルが加わり、藤井は新たに歴史に名を刻む権利を得たわけだが、無双の強さはすでに昨年の時点で確実なものとなっていた。

獲得賞金は1億2千万円超

 今年2月、日本将棋連盟が発表した「獲得賞金・対局料ランキング」で、藤井は1位に君臨。昨年1年間の獲得賞金は1億2205万円と、他の棋士を圧倒したのである。

 観戦記者によれば、

「今年の藤井は新たに『棋王』と『名人』のタイトルを奪取し、タイトル戦以外にも朝日杯やJT杯などの一般棋戦、CMなどの副収入も合わせれば、懐に入るお金は前年を上回る可能性が高いと思います」

 当の本人は、同世代がうらやむほどの“億万長者”となろうとも、華美な生活を志向する気配はないそうだ。

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