なぜ中日・高橋周平(29)はFA権を保持してもトレード要員なのか? 知られざる契約と、臨時コーチ時代に「見限った」立浪監督の冷遇

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トレード志願してでも

 しかし、高橋周のトレードが実現することはなかった。結局、今季成績は172打席と1軍では2番目に少ない打席数しか記録できなかった。9月中旬に出場選手登録を抹消されると、1軍に戻ってくることはなかった。

「このまま中日にいては選手として終わってしまう。ただ、FAで出て行こうにも、他球団から(獲得に)手が上がるような成績を残せていない。立浪監督は来季限りで退任する可能性があるが、高橋周は選手生活で、ここからは1シーズンも無駄できない。1年の意味は若い頃と違って決して軽くはない。自らトレードを志願してでも、活路を開くしかないところまで来ているのかもしれない」(同OB)

 10月10日、元中日内野手で監督を務めた中利夫氏が亡くなった。背番号3の大先輩の訃報に、球団は公式ホームページに立浪監督の以下の言葉を掲載した。

「ドラゴンズの先輩というだけでなく中さんは背番号3の偉大な先輩でもあるのでとても残念です。『3』の背番号をこれからも良い形で後輩に引き継いでもらえるように私も精進していきます」

 果たしてこの言葉に、現在の背番号3は含まれているのだろうか。高橋周の去就を巡っては当面、予断を許さない日々が続いていくのかもしれない。

デイリー新潮編集部

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